新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

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糖尿病

【ミニ】糖尿病診断フローチャート
糖尿病は自覚症状のないうちに健康診断などで発見されることの多い疾患です。
血糖値が異常に高くなることでさまざまな臓器障害が起こる全身的な疾患であり、長期的な治療・管理が必要です。

糖尿病の代表的な症状は「やたらと口が渇く」「水分をたくさん飲みたくなる」「尿の量が多くなった」「体重が急に減った」などですが、自覚しにくい危険な合併症が水面下で進行している場合があります。また、糖尿病は生活習慣病をはじめとしたさまざまな疾患との関連が確認されています。

<病型分類>
糖尿病は大きく分けると以下の3つの型に分かれます。
① インスリンが絶対的に足りていない(1型糖尿病
 …インスリンが(ほとんど)分泌されていない
② インスリンが相対的に足りていない(2型糖尿病
 …遺伝的素因や生活習慣、環境因子によって、インスリンが効かなくなっている
③ なんらかの疾患の症状としての糖尿病(続発性糖尿病
 …ホルモン異常疾患、膵臓がん、グルカゴン産生腫瘍など
※インスリン … 血糖値を下げるホルモン
※グルカゴン … 血糖値を上げるホルモンのひとつ


<おもな合併症>
糖尿病の合併症をひとことで言えば「毛細血管の障害」による症状です。
網膜症    …進行すると失明に至ります。糖尿病と診断された場合には1年に1回眼科診察
          を受けましょう。
腎症     …進行すると透析が必要になります。日本における透析導入の主な原因です。
末梢血管障害 …指や足が壊死する可能性があります。足の色に異変を感じたらすぐに検査を
                            受けましょう。
神経障害   …足の感覚が鈍くなると転びやすくなったり気が付かないうちにケガをするよ
                           うになります。「年のせい」ではないかもしれません。

慢性的な合併症は長期間の血糖コントロールによって進行を食い止めることが重要です。
短期間で重篤な状態におちいる危険な合併症もあり、血糖値が急激に悪化した場合などは注意が必要です。

<検査>
糖尿病の診断・治療には以下の検査が利用されます。
血糖値
 …空腹時血糖値と随時血糖値で判定基準が異なります。空腹時血糖値126mg/dl以上または随時
  血糖値200mg/dl以上で糖尿病型と診断されます。
 ※空腹時血糖値 … 直前の食事から10~14時間糖分を摂取していない状態の血糖値
 ※随時血糖値 … 空腹時血糖値以外のもの
HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)
 …約2か月前の血糖値の平均をあらわす指標です。6.5%以上で糖尿病型と診断されます。

糖尿病型の診断と合併症の有無によって糖尿病としての確定診断がおこなわれます。
病状をより詳しく調べるためにその他の検査もおこなう必要があり、専門的な医療機関にて入院して精査することもあります。

<治療>
糖尿病の治療の目標は①合併症を予防すること、②健康なひとと同じ程度の生活の質(QOL)を保つことの2つです。

1型糖尿病の方の場合にはインスリンの注射治療が必須とされます。
2型糖尿病の方の場合にはまずは食生活と運動習慣の改善に取り組んでいただきます。改善が見られない場合には血糖値を下げる内服薬やインスリン治療がおこなわれます。

★糖尿病治療の注目薬
☆メトホルミン
 …血糖値の改善作用だけでなく、アンチエイジング作用や脳血管系障害抑制作用、
  がん抑制作用などさまざまな効果があることが判明しています。

☆GLP-1受容体作動薬
 …低血糖を起こしにくく、ダイエット効果もあるため自費診療領域で濫用されて
  います。皮下注射製剤しかありませんでしたが、内服薬(リベルサス)も発売
  されたため使用量が増えています。

☆SGLT2阻害薬
 …血中の余分な糖分を尿中にどんどん排泄してしまう薬です。こちらもダイエッ
  ト効果があり、腎障害の抑制や心疾患の発生予防効果もあるため使用量が増え
  ている薬です。尿路感染症を起こしやすくなる点に注意が必要です。


合併症が生じた場合には、それぞれの病態に合わせた治療が必要となります。また、血糖値と生活習慣の改善のために教育入院がおこなわれる場合もあります。糖尿病の合併症としては ⑴ 糖尿病網膜症、⑵ 糖尿病性腎症、⑶ 糖尿病性末梢神経障害 が重要な合併症です。これらの合併症を悪化させないために、早期発見・早期治療することがとにかく重要です。

糖尿病網膜症はなかなか気が付きにくいため、6ヵ月に1回は眼科で検査を受けましょう。
糖尿病性腎症は、日本における透析導入理由の第一位です。漢方薬の六味丸や八味地黄丸などの漢方薬により、糖尿病性腎症の進行を遅らせる効果が期待できます。
知らないうちに足にけがをしていたり、急に転びやすくなったりしていませんか?これらは糖尿病性末梢神経障害によるある症状です。これらの症状を認めた場合には牛車腎気丸などの漢方薬がよく使用されます。

生活習慣病では、長期間クスリを飲み続けるよりも、適切な生活習慣を身につけることのほうが肉体的にも経済的にもはるかに効果的です。 
当院では糖尿病をはじめとした生活習慣病の治療は生活習慣の改善指導を第一としております。
また、糖尿病の諸症状にたいする漢方治療もおこなっておりますので、お気軽にお問合せください。

自費検査のAIRS(アミノインデックス検査)腸内フローラ検査を活用することで、生活習慣改善への取り組みの効果や将来病気になるリスクの変化を目に見える形で確認することができます。一般的な血液検査では異常なしと判定されるかたにも有効ですので、ぜひご活用ください。

糖尿病や関連する疾患のせいで人生を台無しにしないためにも、適切な検査・治療を受けましょう! 
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