新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

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予期せぬ治療効果の事例【脊柱管狭窄症】

2026/4/12
漢方診療をしていると、本当に予期せぬ効き目が発揮される場面に出会います。

脊柱管狭窄症は、背骨内部の神経や脊髄の通り道である脊柱管が狭くなることによって神経が圧迫され、腰痛や下肢の痛み・しびれなどさまざまな症状が現れる病気です。自然治癒が見込めないため、薬物治療や手術などが必要となります。

特徴的な症状は、間欠跛行(かんけつはこう)という、しばらく歩くと痛みやしびれが現れるために歩行困難となるものの少し安静にすると再び歩くことができるようになるという症状です。

脊柱管狭窄症の薬物治療は主に痛みやしびれを軽減するための対症療法です。ロキソニンなどのNSAIDs、プレガバリン、血管拡張薬、ビタミンB12などが使用されます。

根治的には、神経を圧迫している狭窄部分の骨を切除(切開)するなどの手術治療になりますが、合併症も多く手術は難しいようです。

結果として、コルセットやサポーターなどを装着して日々過ごすことになっている人が多いようです。

今回、当院にある症状を訴え来院された患者様がいらっしゃいました。
その症状に対して温清飲(うんせいいん)という漢方薬を処方しましたところ、目的の症状には改善が見られなかった一方で、脊柱管狭窄症による足の痺れが解消してしまいました。

意図した効果ではないのですが、今回の事例では、温清飲に含有される四物湯(しもつとう)という漢方薬の効果で症状が緩和したのだろうと思われます。

温清飲は四物湯と黄連解毒湯という2つの漢方薬が合体したものです。
“うるおしつつ熱を冷ます”という独特の効果を発揮します。
四物湯には血行を良くする作用があるため、今回の事例ではおそらく四物湯による血流改善作用によって神経の障害が軽減され痺れが治まったのだろうと思われます。

ただ、今回の事例では当院でX線やMRIによって脊柱管狭窄症と診断したわけではないため(患者様からの自己申告)、脊柱管狭窄症に温清飲や四物湯が効くということではありません。

「血流を改善する」という点では、脊柱管狭窄症に対して西洋医学的な血管拡張薬も使用されますが、単一の化学成分によって人体(細胞や組織)のある一部分に強力な作用をもたらす(深く狭く)一般的な薬剤とは異なり、漢方薬はごく微量の天然成分が数多く含まれており人体における広い範囲に浅く広く影響を及ぼします。

漢方薬には標準的な薬剤には無い作用機序や効果を有するものがあるため、時に想定外の効果が発揮される場合があるものの、こういった事例から逆に西洋医学的な疾病の病態や治療に対する新たな知見も生まれうる可能性があります。

日々の診療に発見があるので、漢方治療はいつも楽しいものです。


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花粉症にゾレア大活躍なんですが…

2026/3/23
今年は例年よりもスギ花粉症の症状が強く出る傾向にあるようです
「十数年ぶりに花粉症になった!」という患者様が当院にもたくさんいらっしゃいます

こんなわけですので、これまでならフェキソフェナジンやエピナスチンなどの抗ヒスタミン剤あるいはロイコトリエン拮抗薬でなんとか症状を抑えてやりすごしていた患者様の中には、今年はもうお手上げでどうにもならないという方もいらっしゃいます。

標準的な治療では症状を抑えきれない重度の花粉症の場合には、
「ゾレア」という注射薬を使用して治療することができます。

ゾレアは、体内のアレルギー反応の引き金となる「IgE(アイジーイー)抗体」に直接結合し、無力化する薬です。
 抗ヒスタミン剤などの薬が「放出されてしまったアレルギー物質(ヒスタミンなど)の働きを抑える」のに対し、ゾレアは「そもそもヒスタミンを放出させない」という根本的なアプローチです。
アレルギー反応の上流をブロックする薬ですので、抗ヒスタミン剤やロイコトリエン拮抗薬では改善が得られなかった患者様でも効果が期待できます。

ところで、「重症な花粉症」とはどういう花粉症でしょうか?
ゾレアの使用基準に「1日に11回以上くしゃみや鼻水といった症状がある」という項目があります。
一体、誰が1日のくしゃみの回数を律儀に数えているのかとことん不明ですが、標準的な治療をしても社会生活・日常生活に大きな支障が生じていれば重症と考えて良いでしょう。

ゾレアを使用する前に、血液中のIgEの総量を検査する必要があるのと、スギ花粉特異的IgEを検査してクラス3以上であることが必要条件となります。

ゾレアは2~4週間に1回の皮下注射ですが、花粉症の治療としては非常に高額な治療です。
ワンシーズンに数回注射すると高額医療費制度を利用できる場合があるので、領収書などは必ず保管しておいてください。

当院でもゾレアを使用される患者様が増えています。
一方、ゾレアは供給がやや不安定な薬でもあります。
もう3月も下旬ですので、そろそろゾレアの出番は減ってくるはずですが、ご利用希望の方はお早目にご連絡ください。


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🌸春の“肝養生”で新生活をスムーズに

2026/3/6
3月から4月にかけては、卒業・入学・異動・転勤など、新生活が始まる季節です。
期待と同時に、「なんとなく不安」「眠りが浅い」「イライラしやすい」「胃の調子が悪い」といったご相談が増える時期でもあります。

漢方では、春は「肝(かん)」の季節と考えます。
ここでいう肝は、西洋医学の肝臓そのものではなく、自律神経や感情の調整、血の巡りを司る働きを意味します。

春はなぜ不調が出やすい?

冬の間、体はエネルギーを内側に蓄えています。
立春を過ぎ、気温が上がり始めると、体の気(エネルギー)が上へ外へと動き出します。

この変化がスムーズにいかないと、

イライラ・怒りっぽさ

不安感・緊張

頭痛・肩こり

眠りの浅さ

胃の不調・食欲不振

といった「春の不調」として現れます。

新生活の環境変化が加わることで、自律神経のバランスはさらに揺らぎやすくなります。

春の肝養生に用いられる漢方薬(保険診療)

肝を養生するという観点から、症状や体質に応じて次のような漢方薬を処方しています。

加味逍遙散(かみしょうようさん)
 イライラや不安、女性のホルモンバランスの乱れがある方に。ホットフラッシュの漢方として有名。山梔子を含有しており、長期内服の際には腸間膜静脈硬化症のリスクに注意が必要です。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
 緊張が強く、眠りが浅い方に。あれもこれもストレスで不安が高まり、動悸がする場合にもOK。鎮静作用は比較的強め。柴胡・オウゴンを含有しているため、間質性肺炎や肝機能障害などのリスクに注意が必要です。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
 喉のつかえ感や不安感があるタイプに。気の局所的な停滞によるめまいや動悸、呼吸しづらい感じなどにも有効。

抑肝散(よくかんさん)
 怒りっぽさや神経の高ぶりが目立つ場合に。もともとは子供の癇癪に使用していた漢方薬なので、副作用リスクも安心です。

漢方は症状だけでなく、「体質」や「気血水のバランス」を見て選びます。
そのため、新生活によるストレスにもやさしく寄り添う治療が可能です。

春の養生ポイント

新生活を元気にスタートするために、日常でできる肝養生も大切です。
①夜更かしを避け、十分な睡眠をとる、②軽い散歩などで気を巡らせる、③柑橘類や青菜をふだんの食事に取り入れる、④深呼吸を意識する、などなど。
「ため込まず、巡らせる」が春のキーワードです。

当院では、春の不調、自律神経の乱れ、新生活ストレス、花粉症など、季節に応じた漢方治療を保険診療で行っています。

「検査では異常がないけれどつらい」「新生活の不安で体調が整わない」

そんな時こそ、漢方という選択肢があります。

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花粉だ漢方だ~

2026/2/24
🌸本格飛散前がカギ!花粉症は“早めの漢方対策”を

2月末から3月上旬にかけて、スギ花粉の飛散が本格化してきます。
「毎年つらい」「薬を飲んでも眠くなる」「年々ひどくなっている」
――そんな花粉症のお悩みはありませんか?

花粉症は、症状が強く出てから対処するよりも、本格飛散前から体を整えておくことが大切です。

🌿花粉症を漢方ではどう考える?

西洋医学では、花粉症は「アレルギー反応」として説明されます。

一方、漢方では主に「水(すい)」の巡りの乱れ、体の防御力(衛気)の不足、冷えや胃腸機能の低下などが背景にあると考えます。

鼻水がさらさらして止まらないタイプ、
鼻づまりが強いタイプ、
目のかゆみや皮膚症状を伴うタイプなど、
症状の出方によって処方が変わるのが漢方の特徴です。

💊よく使われる漢方薬(保険適用)

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
 透明な鼻水やくしゃみが多い方に。冷えを伴うタイプに適しています。麻黄含有剤なので眠気が生じない(むしろ目が覚める)のですが、①血圧の高いかた、②胃が弱いかた、③前立腺肥大傾向のかたは副作用が出現しやすいので注意が必要です。

葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
 鼻づまりや副鼻腔の違和感が強い方に。葛根湯+鼻づまり対策の漢方薬ですが、葛根湯も”膿を出しやすくする”という作用があります。こちらも麻黄含有剤。

苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
 水分代謝の乱れが背景にあるタイプに。こちらは小青竜湯の”ウラ処方”と言われており、麻黄を含有していないので小青竜湯を使いたくても使えないかたに向いています。ただ、麻黄が使用されていない分、ちょっと効力不足を感じるかもしれません。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
 疲れやすく、毎年症状を繰り返す方の体質改善に。花粉症以前に冬の疲れ対策の一つとして。胃腸虚弱なかた向けの漢方薬です。


当院では、症状だけでなく体質や生活背景を踏まえて処方を決定します。

🌱なぜ「早め」が重要なのか?

花粉が大量に飛び始めてから治療を始めると、炎症が強くなり、症状のコントロールが難しくなります。
2月末〜3月上旬の段階で治療を開始することで、

✔ 症状のピークを抑えやすい
✔ 薬の量を減らせる可能性
✔ 眠気などの副作用対策

につながります。

🍵日常生活でできる養生

・冷たい飲み物を控える

・胃腸を冷やさない

・睡眠をしっかりとる

・室内の加湿を意識する

漢方治療は、こうした生活改善と組み合わせることで効果を発揮します。

「毎年つらい」「体質から見直したい」「眠くならない治療を探している」
そんな方はぜひ一度ご相談ください。


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節分が過ぎたら「春の養生」へ

2026/2/19
🌸節分が過ぎたら「春の養生」へ

― 立春から始める漢方的体調管理 ―

節分が過ぎ、暦の上では「立春」を迎えました。
まだ寒さは残っていますが、漢方ではこの時期を「冬から春へ、体が切り替わる大切なタイミング」と考えます。

実は、毎年この時期に「なんとなく体がだるい」「気分が落ち着かない」「胃腸の調子が悪い」といったご相談が増えてきます。

それは決して気のせいではなく、季節の変化に体が順応しようとしているサインなのです。

🌱漢方で考える「立春」の体の変化

漢方医学では、春は「肝(かん)」の季節。
肝は、自律神経・感情・血流の調整に深く関わる臓です。

立春以降は、冬にため込んだエネルギーが動き始める、気(エネルギー)が上にのぼりやすくなる、自律神経が不安定になりやすい、といった変化が起こります。

その結果、イライラしやすい、眠りが浅い、頭痛・肩こり、食欲不振や胃の不調といった症状が出やすくなるのです。

🌿節分後に起こりやすい不調

この時期に多いお悩みには、次のようなものがあります。

「春先のだるさ、疲れやすさ」

「気分の落ち込み、不安感」

「頭痛、めまい、肩こり」

「胃もたれ、食欲不振」

「花粉症の初期症状」

これらは「病気」というより、季節と体のズレによるものが多く、漢方治療が得意とする分野です。

💊立春以降によく使われる漢方薬(保険診療)

体質や症状に応じて、次のような漢方薬が用いられます。

加味逍遙散(かみしょうようさん)
…気分の不安定、イライラ、不眠がある方に。「肝」の異常は「血」の異常に現れます。加味逍遙散は、交感神経の昂ぶりを制御しつつ、血の異常による諸症状の改善に有効なバランスの良い方剤です。女性にしか使用できない薬ではありません。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
…喉のつかえ感、不安感がある方に。半夏厚朴湯の本来の目的は、気の流れが停滞したことで生じる「痰」という病的産物を取り除くことです。気が動こうとしている春の時期には、痰を除去して気の流れをスムーズにすることが大切です。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
…春先に疲れやすく、風邪をひきやすい方に。何かと出番が多く、使い勝手の良い漢方薬です。胃腸を元気にして気の生成を高め、その気を肺に持ち上げて全身へと供給することで疲労感を軽減します。免疫力を高める効果もあるので、風邪の予防にもよく使用されます。

いずれも体質に合わせて選ぶことが大切ですので、自己判断ではなく医師にご相談ください。

🍽️春に向けた食養生のポイント

立春以降は、「ため込む」よりも「巡らせる」ことが大切です。以下のポイントに注意して、胃腸をいたわることが春の体調安定につながります。

【食養生のポイント】

①脂っこいもの・甘いものを控えめに

②ほうれん草、菜の花、春菊などの青菜を取り入れる

③冷たい飲み物は控え、常温〜温かいものを



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