新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック

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健康のこと、日常のことなどを発信しています。

「年を取ったから」痩せにくくなったのではありません

2026/5/24
「最近むくみやすい」
「疲れが抜けにくい」
「昔より太りやすくなった」

こうしたときによく耳にするのが、「新陳代謝が落ちた」という言葉です。
では実際に、“新陳代謝を高める”ことはできるのでしょうか?

現代医学では、新陳代謝とは主に
・エネルギー消費
・細胞の入れ替わり
・血流や水分循環
・自律神経やホルモン調節

など、体を維持するための総合的な働きを指します。

漢方医学ではこれを、「気・血・水の巡り」に変換して理解します。

つまり、新陳代謝を整えるとは、単に「汗をかく」ことではなく、
全身がスムーズに巡る状態を作ることなのです。

では、代謝が落ちる原因とは?

新陳代謝の低下は、年齢だけが原因ではありません。
実は現代人は、日常生活の中で“代謝を下げる習慣”を繰り返していることが少なくありません。

例えば、

✅運動不足
✅睡眠不足
✅冷たい物の常習的な飲食
✅さまざまなストレス
✅長時間の座位
✅過度な糖質摂取
✅慢性的な疲労

など、現代社会で暮らしていたら誰もが直面する問題ばかりです。
これらは、自律神経や血流、水分代謝を乱し、「巡りの悪い体」を作っていきます。

まず重要なのは“筋肉”💪

基礎代謝の大部分は筋肉で消費されます。
そのため、ダイエットで無理に食事制限をして筋肉を減らしてしまうと、かえって代謝は低下します。
間違った方法では、ダイエットを頑張れば頑張るほど痩せにくくなっていってしまうのです。

おすすめは、

✅軽いスクワット
✅階段を使う
✅少し早歩きする
✅朝に体を動かす

など、“続けられる運動”です。
特に下半身の筋肉は「第二の心臓」とも呼ばれ、血流改善にも関わります。

🍵胃腸を冷やさないことも大切

漢方では、胃腸(脾胃)は“気を作る工場”と考えます。
冷たい飲み物や食べすぎは、この働きを弱めてしまいます。

そのため、夏でもオススメの食材は

✅常温〜温かい飲み物
✅発酵食品
✅味噌汁

そして、よく噛むことと、夜遅い食事を避けることが大切です。
特に朝の温かい汁物は、体を内側から起こしてくれます。

🌙「睡眠」が代謝を左右する

睡眠不足になると、食欲ホルモンの乱れ、血糖調節異常、自律神経の乱れが起こりやすくなります。
「夜更かしすると太りやすい」のは、単なる気のせいではありません。
筋肉を維持するための成長ホルモンの分泌も低下してしまいます。

漢方でも、夜は“陰を養う時間”とされ、睡眠不足は巡りを乱す原因と考えられています。
漢方では基礎代謝の低下として、気虚=エネルギー不足、水滞=水分代謝低下、瘀血=血流障害などの病態が背景にあることが少なくありません。

新陳代謝の低下に対して漢方薬を使用する場合には、患者様毎に漢方医学的な分析をして体質のバランスを整える漢方薬を使用します。

しかし、「新陳代謝の低下」という保険適応を有する漢方薬はありませんので、該当する疾病に対して漢方薬を処方し、ついでに新陳代謝の改善を試みるということになります。

⚠“代謝低下”の背景に病気が隠れていることも
基礎代謝の低下を感じたら、器質的疾病を鑑別することが必要です。例えば

・甲状腺機能低下症
・貧血
・睡眠障害
・更年期障害
・糖代謝異常

などが関与している場合もあります。
「年齢だから」で済ませず、一度体を見直してみることも大切です。

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🌿五月病・不登校と漢方

2026/5/14

“心が疲れて動けない”ときに、体から整えるという考え方

ゴールデンウィーク明けのこの時期、
「朝になると学校に行けない」
「会社や教室を考えるだけで苦しくなる」
「なんとなく体が重く、気力が出ない」
といったご相談が増えてきます。

いわゆる「五月病」と呼ばれる状態です。

特に近年は、小中高生の不登校や“学校に行こうとすると体調が悪くなる”というケースも珍しくありません。
しかし、本人は「怠けたい」のではなく、心と体のエネルギー切れを起こしていることが少なくないのです。

五月病は「心の病気」だけではありません

環境の変化は、想像以上に心身へ負担をかけます。

入学・進学
クラス替え
就職・異動
人間関係の変化
新しい生活リズム

春は、本来「気(エネルギー)」が上へ外へ動く季節であり、「肝(かん)」が影響を受けやすいと考えます。
ここでいう「肝」は、主に自律神経を意味しており、感情バランス・睡眠・気力・ストレス耐性などに関わる働きを含みます。

春のストレスが強すぎると、肝気が昂ぶりすぎ、気の巡りが乱れ、心と体の両方に不調が現れます。

「学校に行けない」は、体からのSOSサインかもしれません

不登校の背景には、「朝起きられない」「頭痛」「腹痛」「吐き気」「めまい」「食欲低下」「動悸」「不眠」など、実際の身体症状を伴うことが少なくありません。

検査では「異常なし」と言われても、本人は本当につらい状態です。
これは、自律神経が疲弊し、体が“防御モード”に入っている状態とも考えられます。

無理に「頑張れ」と押し戻そうとすると、さらに悪化する場合もあります。


当院では、体質や症状に応じて漢方治療を行っています。五月病・不登校に用いられる漢方薬として代表的なものは以下の通りです。

🌿半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

不安感、喉のつかえ感、緊張が強いタイプに。ストレスを自覚していないことも多く、心の痛みが体の症状となって現れている場合が多くあります。

🌿加味逍遙散(かみしょうようさん)

イライラ、不安、気分の波がある場合に。更年期のホットフラッシュ対策として有名な漢方薬であり、熱を冷ます作用のある生薬を含んでいます。孤独感を抱えており、攻撃的になっている状態に適しています。

🌿抑肝散(よくかんさん)

神経の高ぶり、怒りっぽさ、不眠などに。突発的な怒りをがまんできないような状態に効きやすい漢方薬です。もともとは「疳の虫」に対する治療薬であり、子供の夜泣きにも使用されていた漢方薬ですので、小中学生にも安心して内服していただけます。

🌿補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

疲労感が強く、エネルギー不足が目立つ場合に。元気を生産する胃腸が弱っており、気を上に持ち上げて巡らせることができない状態です。必ずしも疲弊しているとは言えず、物質的な意味でも精神的な意味でも「下に落ち込んでいる」状態に使用します。


漢方は単に“気分を抑える”のではなく、睡眠・胃腸・自律神経・体力など、全身のバランスを整えることを重視します。

五月病や不登校では、「学校に行けるか」だけに注目されがちです。
しかし本当に重要なのは、安心して休めること、睡眠が取れること、食事ができること、少しずつ気力が戻ること、です。

漢方では、「気」が回復すると、人は自然に動き始めると考えます。
焦らず、“回復する力”を邪魔しないことが大切です。

「病院では異常なしと言われたけれどつらい」
「薬だけではなく、体質から整えたい」

そんな時は、お気軽にご相談ください。

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ゴールデンウィーク明けに疲れないための漢方養生

2026/4/26
ゴールデンウィークは、旅行・帰省・外食・夜更かしなど、普段とは生活リズムが大きく変わる時期です。
「休んだはずなのに、連休明けの方が疲れている」なんて経験はないでしょうか?

漢方では、体調不良は単なる疲労ではなく、気(エネルギー)・血(栄養循環)・水(水分代謝)の乱れとして捉えます。
つまり連休中は、楽しさの一方で、気づかないうちに消耗が進みやすい時期でもあります。

今年のゴールデンウィークは、ただ休むだけでなく、回復できる休み方を意識してみましょう。

-ゴールデンウィークに起こりやすい3つの乱れ-
① 気の消耗(活動しすぎ・移動疲れ)

長距離移動、人混み、予定の詰め込みは、想像以上に気を消耗します(神経が磨り減ります)。
症状としては、「朝からだるい」「やる気が出ない」「食後に眠い」「連休後半から疲れが抜けない」といった形で現れます。

こうしたタイプには 補中益気湯(ほちゅうえっきとう) が用いられることがあります。
補中益気湯は、消化器のはたらきを高めて、元気の生産を増やし、疲れを軽減する漢方薬です。

② 水の停滞(むくみ・頭重感)

連休のお出かけや外食、BBQなどせいで塩分過多、アルコール、車移動の増加により水分代謝が乱れやすくなります。
症状としては、「顔や足のむくみ」「頭が重い」「胃がすっきりしない」「天気で体調が左右される」などの形で現れます。

このようなタイプには 五苓散(ごれいさん) などが選択されることがあります。
五苓散は応用幅の広い漢方薬です。体内の水分バランス(偏りや不足)を是正してくれます。そのため、熱中症対策や脱水症対策、二日酔い、気象病対策などとしても利用できます。

先ほど登場した補中益気湯と、五苓散の中間的な漢方薬もあります。
半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)は、胃腸のはたらきを高める人参・陳皮・茯苓、元気を引き出す黄耆、そして水の巡りを改善する蒼朮・茯苓などの生薬が組み込まれた漢方薬です。

元来は胃腸虚弱な方の頭痛、眩暈などの症状緩和に使用されますが、GWの疲弊対策として利用する手もあります。


③ 肝の高ぶり(自律神経の乱れ)

連休中の夜更かし、スマホ、予定過多は、春に高ぶりやすい「肝」をさらに刺激します。
症状としては、「イライラする」「寝つきが悪い」「眠っても浅い」「胃腸の調子が乱れる」などの形で現れます。

こうしたタイプには 加味逍遙散(かみしょうようさん) 抑肝散(よくかんさん) が用いられることがあります。
加味逍遙散は神経の昂ぶり(興奮)を鎮めつつ血流を改善します。ですが抑肝散の方が手軽に使いやすいかもしれません。


ワンランク上のGW養生法

GWの連休疲れや五月病を回避するには、“予定を減らす”より、“回復する予定”を入れる方が重要です。
多くの方が見落としがちなのは、休みの日ほど刺激が増えているという点です。そこでおすすめなのが、予定表に以下を入れることです。

<回復する予定>
✅朝30分だけ散歩
✅昼食後に15分の仮眠
✅スマホを手放してぼーっとする時間
✅ぬるめの入浴20分
✅夕食を腹八分目にする日を作る

これだけで、自律神経の負担は大きく変わります。

連休中の食養生とは?

旅行先や外食続きでは、飲みすぎ食べ過ぎで「楽しいけれど胃腸は疲れている」ことがよくあります。
おすすめは、①朝食を軽めにする日を作る、②冷たい飲み物を控える、③発酵食品(味噌汁・納豆・ぬか漬け)を取り入れる、④食べすぎた翌日は和食中心に戻すなどの対策です。

胃腸(脾胃)が整うと、全身の気も整いやすくなります。
連休明けの不調は“気のせい”ではありません。

大型連休後には、「朝起きられない」「めまい・頭痛」「食欲不振」「不安感」「仕事モードに戻れない」といったご相談が毎年増えます。
これは単なる甘えではなく、自律神経と気血水の乱れとして説明できることが少なくありません。
思う存分遊んで、きちんと回復させるメリハリが重要です。そのお供に漢方薬をご利用ください。


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予期せぬ治療効果の事例【脊柱管狭窄症】

2026/4/12
漢方診療をしていると、本当に予期せぬ効き目が発揮される場面に出会います。

脊柱管狭窄症は、背骨内部の神経や脊髄の通り道である脊柱管が狭くなることによって神経が圧迫され、腰痛や下肢の痛み・しびれなどさまざまな症状が現れる病気です。自然治癒が見込めないため、薬物治療や手術などが必要となります。

特徴的な症状は、間欠跛行(かんけつはこう)という、しばらく歩くと痛みやしびれが現れるために歩行困難となるものの少し安静にすると再び歩くことができるようになるという症状です。

脊柱管狭窄症の薬物治療は主に痛みやしびれを軽減するための対症療法です。ロキソニンなどのNSAIDs、プレガバリン、血管拡張薬、ビタミンB12などが使用されます。

根治的には、神経を圧迫している狭窄部分の骨を切除(切開)するなどの手術治療になりますが、合併症も多く手術は難しいようです。

結果として、コルセットやサポーターなどを装着して日々過ごすことになっている人が多いようです。

今回、当院にある症状を訴え来院された患者様がいらっしゃいました。
その症状に対して温清飲(うんせいいん)という漢方薬を処方しましたところ、目的の症状には改善が見られなかった一方で、脊柱管狭窄症による足の痺れが解消してしまいました。

意図した効果ではないのですが、今回の事例では、温清飲に含有される四物湯(しもつとう)という漢方薬の効果で症状が緩和したのだろうと思われます。

温清飲は四物湯と黄連解毒湯という2つの漢方薬が合体したものです。
“うるおしつつ熱を冷ます”という独特の効果を発揮します。
四物湯には血行を良くする作用があるため、今回の事例ではおそらく四物湯による血流改善作用によって神経の障害が軽減され痺れが治まったのだろうと思われます。

ただ、今回の事例では当院でX線やMRIによって脊柱管狭窄症と診断したわけではないため(患者様からの自己申告)、脊柱管狭窄症に温清飲や四物湯が効くということではありません。

「血流を改善する」という点では、脊柱管狭窄症に対して西洋医学的な血管拡張薬も使用されますが、単一の化学成分によって人体(細胞や組織)のある一部分に強力な作用をもたらす(深く狭く)一般的な薬剤とは異なり、漢方薬はごく微量の天然成分が数多く含まれており人体における広い範囲に浅く広く影響を及ぼします。

漢方薬には標準的な薬剤には無い作用機序や効果を有するものがあるため、時に想定外の効果が発揮される場合があるものの、こういった事例から逆に西洋医学的な疾病の病態や治療に対する新たな知見も生まれうる可能性があります。

日々の診療に発見があるので、漢方治療はいつも楽しいものです。


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花粉症にゾレア大活躍なんですが…

2026/3/23
今年は例年よりもスギ花粉症の症状が強く出る傾向にあるようです
「十数年ぶりに花粉症になった!」という患者様が当院にもたくさんいらっしゃいます

こんなわけですので、これまでならフェキソフェナジンやエピナスチンなどの抗ヒスタミン剤あるいはロイコトリエン拮抗薬でなんとか症状を抑えてやりすごしていた患者様の中には、今年はもうお手上げでどうにもならないという方もいらっしゃいます。

標準的な治療では症状を抑えきれない重度の花粉症の場合には、
「ゾレア」という注射薬を使用して治療することができます。

ゾレアは、体内のアレルギー反応の引き金となる「IgE(アイジーイー)抗体」に直接結合し、無力化する薬です。
 抗ヒスタミン剤などの薬が「放出されてしまったアレルギー物質(ヒスタミンなど)の働きを抑える」のに対し、ゾレアは「そもそもヒスタミンを放出させない」という根本的なアプローチです。
アレルギー反応の上流をブロックする薬ですので、抗ヒスタミン剤やロイコトリエン拮抗薬では改善が得られなかった患者様でも効果が期待できます。

ところで、「重症な花粉症」とはどういう花粉症でしょうか?
ゾレアの使用基準に「1日に11回以上くしゃみや鼻水といった症状がある」という項目があります。
一体、誰が1日のくしゃみの回数を律儀に数えているのかとことん不明ですが、標準的な治療をしても社会生活・日常生活に大きな支障が生じていれば重症と考えて良いでしょう。

ゾレアを使用する前に、血液中のIgEの総量を検査する必要があるのと、スギ花粉特異的IgEを検査してクラス3以上であることが必要条件となります。

ゾレアは2~4週間に1回の皮下注射ですが、花粉症の治療としては非常に高額な治療です。
ワンシーズンに数回注射すると高額医療費制度を利用できる場合があるので、領収書などは必ず保管しておいてください。

当院でもゾレアを使用される患者様が増えています。
一方、ゾレアは供給がやや不安定な薬でもあります。
もう3月も下旬ですので、そろそろゾレアの出番は減ってくるはずですが、ご利用希望の方はお早目にご連絡ください。


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