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高尿酸血症(痛風)

高尿酸血症は血液中の尿酸値が高くなった状態であり、痛風は足の指などの小さい関節で尿酸の結晶が沈着して激しい痛みを起こしたものです。肘や膝で痛風とよく似た関節痛を生じることがありますが、「偽痛風」の場合がほとんどです。

日本国内の高尿酸血症の有病者数は1000万人以上と推測されています。実に10人に1人という国民病です。
高尿酸血症は痛風だけではなく、尿管結石症や慢性腎臓病などの疾患との関連を認めています。

尿酸は抗炎症物質ではありますが、血液中の尿酸値は食事内容の影響を大きく受けています。
魚卵やビールなどの「プリン体」が多い食材ばかり注目されがちですが、炭水化物の過剰摂取や動物性食品には注意が必要です。
低炭水化物・高タンパク質ダイエットをしている人で、コンビニなどで販売しているササミ肉を頻繁に食べる人は知らないうちに高尿酸血症になっていることがしばしばあります。
果糖(フルクトース)も高尿酸血症の原因となる物質です。フルクトースは加工食品や調理済み食品に使用されています。原材料表示をよく見ないと気が付かない場合がありますので、注意しましょう。

<プリン体の多い食材>
ビール、魚卵系、鶏レバー、マイワシ干物、イサキ白子、あんこう肝酒蒸し、豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、アジ干物、サンマ干物 など

食事以外では、遺伝的な疾患や悪性腫瘍、甲状腺疾患、腎疾患、薬剤が原因で高尿酸血症になる場合もあります。
日本人の場合、腎臓から尿の中へ尿酸を排出する能力が低下しているために血液中の尿酸値が上昇している場合がほとんどです。

<検査>
血液中の尿酸値を測定します。診断基準は7.0mg/dl以上です。
メタボリック症候群を合併していることが多いため、同時に検査します。

<治療>
生活習慣の改善がもっとも効果的です。食事内容の改善と適度な運動習慣に取り組みましょう。
高尿酸血症の内服薬は、作用機序により①尿酸の排泄を促進するタイプと②尿酸の生成を抑制するタイプがあり、これらを組み合わせて治療することがあります。

2020年には選択的尿酸再吸収阻害薬(SURI)が発売されました。既存の治療薬よりも速やかに血中尿酸値を低下させる効果がありますが、腎結石や尿管結石の既往がある方が使用すると結石形成を起こす可能性があるため注意が必要です。

また、痛風発作を起こしている場合には対症療法として鎮痛剤を使用します。
コルヒチン、NSAIDs、ステロイド剤が急性期治療薬です。

痛風発作は必ずしも血中尿酸値と相関しませんが、痛風発作を生じた場合には尿酸値6.0mg/dl以下を目標にコントロールすることが推奨されています。

レントゲン検査などで骨の破壊が起きていないか確認することも重要です。 

生活習慣病では、長期間クスリを飲み続けるよりも、適切な生活習慣を身につけることのほうが肉体的にも経済的にもはるかに効果的です。
高尿酸血症・痛風にたいする漢方治療もおこなっておりますので、お気軽にお問合せください。

自費検査のAIRS(アミノインデックス検査)腸内フローラ検査を活用することで、生活習慣改善への取り組みの効果や将来病気になるリスクの変化を目に見える形で確認することができます。一般的な血液検査では異常なしと判定されるかたにも有効ですので、ぜひご活用ください。
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