眼科領域の症状にたいして漢方薬を使用する場合があります。
保険外の漢方薬が多いのですが、ここでは保険診療で使用できる代表的なものをご紹介いたします。
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白内障 …白内障にたいする
八味地黄丸(はちみじおうがん)の有効性が証明されています。もちろん、
八味地黄丸だけで白内障が治ってしまうわけではありませんが、抗動脈硬化作用や抗炎症作
用があり症状を軽減します。
・緑内障
…釣藤散(ちょうとうさん)をはじめとして複数の漢方薬を使用します。
・眼底出血
…眼に限らず、出血症状の急性期には黄連解毒湯(おうれんげどくとう)などの清熱剤を使用
します。やや時間が経過してからは四物湯(しもつとう)を軸に温清飲(うんせいいん)や
七物降下湯(しちもつこうかとう)などを使用します。
・翼状片(よくじょうへん)
…翼状片とは、白目の表面を覆っている半透明の膜である結膜が、目頭(めがしら)の方から
黒目に三角形状に入り込んでくる病気です。鏡で見ると白目の一部が黒目に伸びてきている
ことがよくわかります。この翼状片にたいしては越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を使用
することが常套手段です。
・めまい
→めまいのページをご覧ください
眼の症状にたいして漢方薬を使用する場合にも全身的な状態を考慮したうえで漢方薬を選びます。