令和6年6月1日より、睡眠時無呼吸症候群の治療がオンライン診療でも可能になりました!
大きないびきや日中の強い眠気は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。
SASの罹患率は人口の2~3%といわれます。
放置すると心血管疾患や脳血管疾患のリスクが高まり、日常生活への支障も大きくなります。
<主な症状>
睡眠中の症状は自覚できないこともあり、日中の症状を確認することも重要です。
(睡眠中)
・いびきをかく ・息が止まる ・呼吸が乱れる
・息が苦しくて目覚める ・何度もトイレに行く
(日中)
・強い眠気を感じる ・しばしば居眠りをする ・午前中に頭痛がある
・記憶力や集中力が低下する ・だるさ、疲れがとれない
SASにより睡眠中に低酸素血症や高CO2血症になると、高血圧、不整脈、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、脳血管障害、肺高血圧症、インポテンツ、糖尿病、多血症などの合併症を生じる可能性が高まります。
また、日中の強い眠気により交通事故を起こす確率が高くなることも指摘されています。
<検査・診断>
睡眠中に10秒以上呼吸が止まることを「無呼吸」といいます。また、無呼吸ほどではないにせよ呼吸が浅くなることを「低呼吸」といいます。
SASは「一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上ある」または「睡眠1時間あたりの無呼吸や低呼吸が5回以上ある」と定義されています。
睡眠中の呼吸状態や低酸素血症の有無などを確認する必要があるため、簡易型装置による自宅検査や、精密型装置による入院検査が行われます。
全身的な明らかな合併症がない場合には、自宅検査でも十分に診断することができます。
※当院でも睡眠時無呼吸症候群の自宅検査(簡易検査)が可能です
重症度判定には無呼吸低呼吸指数(AHI)という指標を使用します。
自宅検査で重症と判断された場合には、入院しておこなう精密検査により呼吸・睡眠・循環動態などを精査します。
<治療>
SASの治療は気道を確保して呼吸を補助することにあります。
・持続陽圧呼吸療法
・マウスピース
・外科的手術
・生活習慣の改善
睡眠時無呼吸症候群に対する漢方薬の効果も確認されています。マスクやマウスピースの装着に違和感を覚えるかたは是非お試しください。