がん標準治療を支える漢方診療
現在のがん治療では、手術、薬物療法、放射線療法など科学的根拠に基づいた標準治療が中心となります。
当院の漢方診療も、これらの標準治療に代わって漢方薬だけでがんを治療することを目的とするものではありません。
一方、がんそのものによる症状や標準治療に伴うさまざまな症状に対し、漢方薬が補助的に使用されることがあります。
◇抗がん薬治療に伴う症状
抗がん薬治療では、
・食欲不振
・悪心
・口内炎
・下痢
・末梢神経障害
・倦怠感
などさまざまな症状が生じることがあります。
症状や抗がん薬の種類によって、半夏瀉心湯、大建中湯、六君子湯などの漢方薬が検討される場合があります。
ただし、効果について否定的な研究結果が存在する方剤もあり、すべての副作用を予防・改善できるものではありません。
◇手術後の症状
腹部手術後の腸管運動低下や食欲不振などに対して、漢方薬が用いられる場合があります。
大建中湯など、一部の領域では比較的多くの臨床研究が行われている漢方薬もあります。
患者さんごとに処方します
漢方薬は、
・体力
・食欲
・便通
・冷えやほてり
・睡眠
・脈や舌、腹部所見
・現在受けているがん治療
などを総合して選択します。「がんだからこの漢方薬」という単純な処方ではありません。
◇抗がん薬との併用について
漢方薬も医薬品です。
抗がん薬その他の医薬品との相互作用や副作用が問題となる場合があります。
現在使用している医薬品やサプリメントを必ず医師へお知らせください。
標準治療を担当している医療機関の治療方針を尊重し、安全性を確認しながら使用します。