「肩こり」はさまざまな原因で生じうる症状です。
標準的治療では筋弛緩剤や湿布剤などを使用しますが、根本的解決には至らないことが多く、治療が長引いてしまいます。
肩こりに有効な漢方薬は複数あります。風邪薬として有名な葛根湯は「肩こり」に適応があります。ストレス由来の肩こりには柴胡という生薬を軸にした漢方薬が有効な場合が多くあります。血行不良の場合には桂枝茯苓丸などを臨床応用しますし、桂枝茯苓丸は更年期障害による肩こりにも有効です。
いわゆる「五十肩」の医学的な名称は「肩関節周囲炎」です。肩のまわりで何か炎症が起きているという意味です。英語では frozen shoulder とといいます。「肩が氷のように固まってしまった！」という意味で、症状を率直に表現しています。
肩関節周囲炎は「痛みのせいで肩より上に腕が上がらない」という症状から疑うことが多いものの、腱板断裂や外傷障害などを鑑別する必要があります。
標準的治療では消炎鎮痛剤による対症療法が一般的ですが、五十肩（肩関節周囲炎）を発症したら、なにはともあれまずは「二朮湯（にじゅつとう）」という漢方薬をお試しください。驚異的な効果を発揮し、1日2日で痛みが完治してしまう場合があります！
