メンタル漢方外来

西洋医学では、心と体を切り離してしまい、しかも物質的にしか扱わないようになりました。

現代の精神医学では、世界中でできるだけ診断が一致するよう、そして診断の次は、どこでも同じ治療が受けられるように治療の標準化を進めてきました。これにより、きちんとした精神科医が診察すれば診断と治療のブレが少なくなり、精神医学の質が安定するようになりました。

心の病を脳内の分子の異常や遺伝子レベルの異常に落とし込むことによって、治療者側の感受性や個性に影響されることがなくなりました。これはこれで良かったのですが、日本中で精神医療のマニュアル化が進み薬物療法が隆盛を極めることになったという側面もあります。

漢方医学では気血水の考えや五臓理論などにより人間の精神・感情のはたらきを捉えます。もともと人間ひとりひとりの個性に合わせた医療であるため、画一的な精神医学とはまた異なる側面から心の問題にアプローチできる場合があります。

精神科医の代用を務めることはできませんが、漢方医学的な心身医学の視点から患者様にご協力させていただきます。

・通常の保険診療の予約枠（初診・再診）では身体的疾患や心身症を対象としています。診察時間は10分以内を目安としております。診察を延長してより深くお話を伺う必要がある場合には、自由診療の医療相談として30分以内6000円としての対応となりますが、診察の込み状況によっては後日改めてご予約をさせていただく場合がございます。

・うつ病や統合失調症、パニック障害や強迫性障害など、診察環境を整えてゆっくりとお話をうかがう（お話をしていただく）必要がある場合には火曜日午後のメンタル漢方外来をご利用ください。メンタル漢方外来は選定療養制度の予約診療ですので初診時6000円、再診時3000円の予約料がかかりますが身体面よりも精神面を重視した診療をいたします。

当院は精神科クリニックではありませんので、内因性うつ病や統合失調症、人格障害などの精伸疾患に対する根治的治療はおこなっておりません。また、精神医学療法はおこなっておりませんが、心身症に対する心身医学療法については基本的診療としておこなっております。