新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック

ウサギのようなコロコロ便、便秘症、手や足のほてり、乾燥肌

便秘は健康にとって重大な悪影響をもたらします。

「便秘」と一口に言っても、何日間も排便がないのも便秘ですし、毎日排便はあっても「スッキリしない」「出きっていない」感じがあるのも便秘です。 
大腸に便が長時間停滞していると、いわゆる悪玉菌の活動が優位になっていってしまいます。その結果、おなかが張るとかオナラがたくさん出るというような症状にとどまらず、動脈硬化や糖尿病、肩こりや腰痛など全身的なさまざまな症状の要因となるのです。
もちろん、お肌の状態と便通に関連があることは美容業界では以前から知られていることですよね。

便秘の解消は健康づくりの土台としてとても重要なことなのですが、あれこれ薬を使ってみても良くならなかった…という方も多いのではないでしょうか?
私も外科医ですので便秘に悩まれている患者さんとはたいへん多く接してきました。そして西洋薬をあれこれ使っても効果がなく改善できなかった経験がたくさんあります。
そんなときに漢方の便秘薬で劇的に便秘が改善する経験がなんどか続いたことから漢方薬に興味をもつようになりました。

便秘の原因は人それぞれですが、基本的には運動不足や食物繊維の不足などの生活習慣がとても重要です。
冷え症というのも、腸の動きが悪くなるので問題です。お年寄りの場合には全身的な筋肉のおとろえや運動不足、そして体の水分の減少のためますます便秘が悪化してしまいやすくなります。

便秘症の方で、ウサギやヤギやヒツジのような(奈良のシカのような?)コロコロした便が出る場合には便が大腸内に滞在している時間が長く、しかも腸に潤いがないために便が乾燥してしまっている可能性があります。

漢方的には「血虚(けっきょ)」の便秘と考えられるものです。
どちらかと言えばご高齢の方や女性に多い印象です。血虚が肉体的な消耗や不足のことですから当然と言えば当然かもしれません。見分けるポイントとしてわかりやすいのは「肌がカサカサである」というものです。

そんな血虚によるコロコロ便タイプの便秘症には「潤腸湯(じゅんちょうとう)」という漢方薬が本命の薬となります。

「腸に潤いを与える」というわかりやすいネーミングではないでしょうか? 

この主要な効果を発揮している生薬が「麻子仁(ましにん)」という麻のタネです。七味唐辛子なんかにも入っています。
実は「麻子仁丸(ましにんがん)」という便秘薬もあって、こちらも麻子仁を中心とした漢方薬なのですが、潤腸湯のほうがさらに乾燥や衰えが進んでいる人向きの漢方薬です。 
西洋薬にはこのような角度から便秘にアプローチするものがないため、西洋薬で改善しない便秘症のかたでも希望を捨ててはいけません。
また、便通が良くなることで、血糖値が安定したり体重が数kg減ったりというオマケの効果が得られることもあります。

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