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「6割も治った」のか「6割しか治らなかった」のか

2023/12/10
心身相関という言葉があります。
文字通り、意識や心と肉体とは連動しているということです。
これは疾病の発生や経過、そして治癒過程においても言えることです。

例えば気管支喘息や胃潰瘍、過敏性腸症候群などのような心身症は意識や心の状態およびストレスと肉体的症状との関連が強いことはなんとなくおわかりいただけるのではないでしょうか?

また、癌や認知症のような疾患でも意識の持ち方、疾病への向き合い方がその経過に大きく影響を与えることはよく知られています。
文字通り「病は気から」ということになるわけです。

漢方診療をしていると、スッキリきれいサッパリ病気が治ってしまう場合と、一部は良くなったけどこっちの症状はまだ残っている…などの場合に出くわします。

きれいサッパリ治りきらないのは患者さんには残念なことではありますが、心身症や機能性疾患の場合には残っている症状よりも改善した部分に意識を向けられるようになると苦痛を軽減することができます。

実は今回のお話は「耳鳴り」を想定しながら思いついた内容をまとめたものです。

耳鳴りは西洋医学では治すことが基本的に不可能と言われています。もちろん、脳腫瘍による二次的な症状や、治療可能な内耳疾患が原因の場合にはきちんと治すことができるものの、MRIなどの精密検査をしても原因がない場合の耳鳴りは耳鼻科の先生たちも匙を投げてしまう場合が多々あります。

「うまく付き合っていきましょう」

と言われるわけです。
まあ確かにその通りなのです。薬を飲んだら簡単に治ってしまうようなものなら誰も苦労しないのです。
だからどうしてもこの厄介な症状との付き合い方を身につけていくしかないのです。
そういうわけで、「まだ耳鳴りがしている」と考えるよりは「昨日よりはマシかな?」「今はあまり気にならないな?」という意識の持って行き方をしていただく必要があるのかなと思います。

ちなみに耳鼻科や脳神経外科、神経内科などで治らない耳鳴りの患者さんは漢方外来に集まります。
「うつ病だから精神科に行けと言われた」と言って憤慨して当院を受診される患者さんもいらっしゃいます。

漢方薬は機能性の異常には有効な場合が多いのですが、耳鳴りについては保険診療(エキス剤)の範疇ではなかなか厳しい戦いとなります。
保険診療外の漢方薬のレシピなどでは耳鳴りを主目標としたものもありますし、煎じ薬であればより強い効果が期待できる場合もあります。

とはいえ、現代人にとって都合のよりエキス剤でも耳鳴りが著明に改善することはあります。

一般論としては耳鳴りは「腎」の衰えであることが多いので腎をケアできる処方(六味丸や八味地黄丸など)の適用を考えます。
ストレスがらみの症状の場合もあるので、ストレス対策や自律神経の乱れに有効な漢方薬の適否の面からも考えます。

あとは温めるとよいのか、血流を改善する必要があるのか、水の偏りが生じているのか、などなどを考えて治療にあたっています。
もっと名人の先生ならあっさり治してしまうのかもしれません。

とはいえ、私が頭をひねって悩んでいる間には、どうかうまい付き合い方を見つけて時間稼ぎをしていただけるとありがたいものです。


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