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夏やせ、夏まけ、暑気あたり・・・夏がニガテなあなたのための漢方薬

2021/6/25
今年の関東地方は、梅雨入り後もまとまった雨が降らずに夏日が続いていますね。

暑い日が続くのでついつい冷たい飲み物ばかり飲んでしまい
食事も冷たい麺類ばかり食べてしまい
夜は寝苦しくて眠りが浅いし
外は暑いのに屋内は冷房がガンガン利いていて凍えるほど寒い…

気が付いたらなんだかだるくて毎日元気が出ない。
仕事も勉強もやる気が出ないしちょっと動くと息切れする。
いつの間にか食欲もなくなってきて、お腹は下痢気味…
体重まで減ってしまった…

こんなことになってしまっていませんか?

これはいわゆる夏やせ、夏まけ、暑気あたりと言われる状態です。
夏の暑さと環境の変化に体がついていけずに消耗してしまっている状態ですね。

昔は冷房などありませんでしたので、当然、こんな時に適した漢方薬が存在します。
清暑益気湯(せいしょえっきとう)という漢方薬です。名前が効果を表現していますね。

この漢方薬は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という、元気をつける有名な漢方薬の親戚のような漢方薬です。
元気をつける朝鮮人参と黄耆の他に、身体にうるおいを与える麦門冬や五味子が入っています。
夏の暑さのせいで体力を消耗し、胃腸が弱ってしまうため、水のめぐりに不調が生じているところに元気をもたらすとともに不足した部分にはうるおいを与えてくれるわけです。

夏のせいで消耗してしまい、疲労感、気力の減退、息切れ、食欲の減退、口やのどの渇き、尿量の減少、下痢などの症状に適しています。

夏専用の漢方薬のように思えますが「元気をつける」+「うるおいをもたらす」の2つの効果があるため、補中益気湯よりもこちらの方を好んで内服される患者さんもいらっしゃいます。そういう場合には一年中内服されます。

夏の漢方薬といえば熱中症の場合には白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)なわけですが、
清暑益気湯はなにをしたわけでもなくジリジリと夏の暑さで消耗していった結果の不調に使用します。
こうしてちゃんと処方があるのですから、昔の人も夏の暑さに苦しめられていたのですね。

理想はもちろん、清暑益気湯に頼らずに夏を乗り切ることです。
規則正しい生活のリズム、お腹を冷やさない食事、ほどほどの冷房などなど、工夫して元気に過ごしたいものですね。

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飲みすぎ、二日酔いにも漢方を

2021/6/13
「酒は百薬の長」とも言いますが、飲みすぎれば人生を台無しにしてしまう危険な薬物でもあります。

東洋医学の世界では、酒は熱をもった物質(食材)であると考えられています。
確かに、飲みすぎた次の日の不快な胸やけは、冷えによる症状とは考えにくいですよね。

ということで、漢方薬には二日酔いなどの酒による症状に対する治療薬もちゃんと存在しています。

二日酔いによる胸やけ、吐き気、消化不良や下痢に対しては半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)という漢方薬を使用します。
半夏瀉心湯は感染性胃腸炎による吐き気と下痢に対してもよく使用されます。またお腹がグルグル鳴ってしまう腹鳴症やゲップに対しても使用されます。この漢方薬を選ぶ目安はみぞおちが硬くなっていて、押さえると不快感があることです。

半夏瀉心湯の仲間の薬で、黄連湯(おうれんとう)という漢方薬も二日酔いに使用することがあります。半夏瀉心湯ではみぞおちの不快感が主でしたが、みぞおちを押したときに痛みが主であれば黄連湯を使用したほうがよい症状です。

酒は熱性物質であると書きましたが、二日酔いの症状の原因を熱であると考えて治療する場合もあります。そのようなときには黄連解毒湯(おうれんげどくとう)という漢方薬を使用したりします。この漢方薬は体にこもった熱を尿から捨てるように働きかけます。
黄連解毒湯は苦い漢方薬ですが、カプセル剤を製造しているメーカーがあるため、二日酔いの朝でも飲みやすいかもしれませんね。

飲みすぎた次の日には体がむくんでいると感じたことはありませんか?

たしかにお酒を飲むと体は水をため込んでむくみます。
そのようなむくみ対策と二日酔いによる症状への治療を兼ねた漢方薬として五苓散(ごれいさん)という漢方薬があります。

五苓散は体内の水のかたよりを修正してくれる効果があります。まさにむくみ対策の漢方薬なのです。水のかたよりによる症状としては、むくみ、口の渇き、尿量の減少、頭痛などの症状があります。

五苓散はどちらかと言えば「飲む前に飲む」という使い方をします。

この五苓散に茵蔯蒿(いんちんこう)という生薬を加えた茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)という漢方薬も、二日酔い対策として使用されます。茵蔯蒿には肝機能を高めて胆汁の分泌を促進する効果があります。茵蔯蒿五苓散は黄疸の治療薬ではあるのですが、肝機能を高めて水のめぐりをよくするため二日酔いにも使用できるというわけです。

こうして見ただけでも二日酔いに使用する漢方薬はたくさんありますね。昔も今も、人間はお酒が大好きだったという証拠でしょうか?
漢方の恩恵に預かっていた王侯貴族は酒浸りだったのかもしれませんね。

酒好きのみなさんは、ぜひ常備薬として漢方をご利用ください。
とはいえ、二日酔いにならないていどの距離感でお酒と付き合うようにすることの方が適切であると思いますけれども。


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