新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

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不可解なジンマシンが流行中です

2022/5/24
最近、ご相談が多いのが「ジンマシン」です。
3月末から徐々に増えてきた印象です。

ジンマシン体質の人も、そうでない人も
アレルギー体質の人も、そうでない人も

急にジンマシンが出てきてしかもなかなか治らずに受診されています。

ワクチン接種のようなきっかけもなく、生活環境の変化などもなく、寒暖差や気象、食べ物とも関係なく…とにかく、最近のジンマシンは誘因がわからないことが多いのです。

抗ヒスタミン剤でかゆみと皮膚症状を抑え込んでしまうことはできるものの、症状が完全に消えるわけではなく、また翌日にはぶり返してしまいます。かといってステロイドを使うのも気が引ける…

東洋医学的にはジンマシンの病態も人によりさまざまです。
一般的にはジンマシンの皮膚症状は熱を持ってかゆみが強く、入浴後などには悪化する印象です。
そのような時には黄連解毒湯(おうれんげどくとう)という清熱作用のある漢方薬を使用します。この漢方薬は皮膚掻痒症にも適応があり、身体に熱がこもってかゆみが生じる場合には良く効きます。

漢方薬は国と時代によってさまざまなものが創薬されていきます。
日本が世界に誇るスーパードクターの花岡青洲(はなおかせいしゅう)は十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)という漢方薬を創薬しました。十味敗毒湯はこの上ないくらい完璧なバランスで作られている皮膚疾患の万能薬です。

ジンマシンにもニキビにも、本当に使い勝手の良い漢方薬なので、「困ったらとりあえず処方してしまう」ということもあるとかないとか。ドラッグストアでも市販されている場合が多いので、入手しやすい漢方薬です。

ちなみに花岡青洲は世界で最初に麻酔薬を開発して乳がんの手術を成功させた医師です。そうです。全身麻酔による悪性腫瘍の手術を世界で最初におこなったのは日本人なのです。1804年のことでした。江戸時代ですね。
江戸の町は当時の世界でもっとも「エコ」であり、繁栄していた街であると言われます。日本はかつて世界のトップの国だったわけです。

話が脱線しました。

風邪薬のイメージが強い葛根湯(かっこんとう)も実はジンマシンに保険適応があります。漢方理論特有の「解表(げひょう)」という視点で皮膚にたまっている病毒を排出してしまいジンマシンを解消しようというものです。葛根には排膿・排毒作用があるので、葛根湯は乳腺炎とか中耳炎のような場合にも効果的です。

他にもジンマシンに使用する漢方薬はさまざまありますが、あくまでのその方の体質や症状を総合的に考慮して処方を決定します。西洋薬でなかなか改善しないジンマシンにはぜひ漢方薬を使ってみてください。

最近、コロナワクチンの影響で帯状疱疹が増えたという話を耳にしました。むやみやたらに人工的に免疫系にちょっかいを出すのは考え物ですね。


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コーラをやめると血糖値が下がる

2022/5/14
「こんなに簡単に治せる『生活習慣病』」シリーズ第3弾です。

生活習慣病はその名のとおり生活習慣がその発症や治療経過に大きな影響を与えます。
このシリーズでは西洋医学的な標準的治療ではない方法により、大きな治療効果を挙げることに成功した事例についてご紹介していきたいと思います。

今回は60歳以上の患者様のお話です。

こちらの患者様が当院を受診されたときの状態は糖尿病、高血圧、慢性肝機能障害による血小板減少を認める状態でした。
西洋医学的治療薬を増やすことなく、なんとか病状を改善できないものかとのご相談でした。

当初の血液検査の結果は、糖尿病の指標となる随時血糖値 395mg/dl、HbA1c 8.0%、肝機能障害の指標であるAST 92IU/l、ALT 100IU/l、γ-GTP 289IU/lといずれも高値でした。幸いなことに腎機能の異常はありませんでした。

お話をうかがっていくと、昔からコーラ飲料が好きで休憩のときなどに毎日飲んでいるとのことでした。
昔から大ヒットを続けている炭酸コーラ飲料ですが、大量の砂糖(あるいは加工糖類)が含まれています。

そこで、まずどうにかしてコーラ飲料を減らしていただくようお願いし、努力していただきました。
幸い、ご理解のある方でしたので、その日からコーラ飲料をほぼすべておやめになりました。

1か月後の血液検査では随時血糖値 377mg/dl、HbA1c 8.3%、AST 52IU/l、ALT 53IU/l、γ-GTP 158IU/lと肝機能は改善傾向でした。血糖値には変化がないものの、肝機能障害はたった1カ月で大きく改善しています。

そんなこんなで努力をしていただきつつ受診を続けていただき、もともと内服されていた西洋薬は続けておりました。
食生活にも一定の努力をお願い致しましたが、そうは言っても「お肉のおかずを減らして野菜中心の食生活にしてくださいね」とお願いしていた程度で、厳しい指導はおこないませんでした。

さて、およそ1年間の通院結果ですが、随時血糖値 136mg/dl、HbA1c 7.1%、AST 46IU/l、ALT 42IU/l、γ-GTP 101IU/lまで改善を認めました。
HbA1cは一時、基準値境界近くの6.5%まで改善し、薬も一部減量することができましたが、やや上昇して7.1%でした。欧米では高齢者の血糖コントロールに執着することで低血糖になる事故を防ぐためHbA1c 7%台で安定させるのが潮流ですので、これはまずまずの結果だったと言えるでしょう。

クスリを増やさず、サプリメントを飲むわけでもなく、生活習慣から生活習慣病の一因を減らすことでこれだけの改善が得られるわけです。

今回の患者様は長年好きだった炭酸ジュースや清涼飲料水を健康のために止めました。それだけ病気に対する理解もあったし賢明な方であったともいえます。そしてご自身の健康のために嗜好品を(ほぼ)止めるという強い意志もお持ちでした。その結果、もともとの内服薬は数種類減らすことに成功し、血糖値や肝機能が改善するという大成功を収めることができました。

健康問題を考えるときに、嗜好品というものについて考えてみることはとても重要です。
なぜ自分はそれが好きなのか、なぜ何度もくり返し買いたくなってしまうのか、どうしてなかなか辞められないのか…

と、落ち着いて考えてみるともっと大切なものが見えてくるかもしれませんね。


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5月5日は夏の始まり

2022/5/5
5月5日は端午(たんご)の節句という男の子のお祭りとされています。

端午とは…とか
菖蒲(=勝負)の節句といって…とか

そういう話はネット上にあふれていますので、漢方や東洋医学という視点で記事を書いてみたいと思います。

5月5日は立夏(りっか)であり、暦の上では今日から夏が始まりました。関東地方をはじめ、今日は夏日になりましたね。

こどもにとって、夏に向けての体調管理として重要な点は次の2点でしょう。

①冷たいものばかり飲食してお腹を冷やさないようにする
②きちんと発汗して体温調節できるようにする

マクロビオティックでは夏場の野菜は体を冷やすものが多いといいます。
たしかに、キュウリ、トマト、レタスなどの葉物野菜はサラダの定番ですし、夏には冷やして食べるイメージも強いですね。
旬であるとか、その土地固有の野菜は気候や風土に合った性質を持っていると言います。夏場は体を冷やす食材を食べる機会が自然と増えてしまうので、調理方法などで工夫する必要がありますね。
また、夏になるとなんといってもアイスクリームなどの冷たい間食が増えてしまいます。最近はかき氷も魅力的なものが多く、こどものお腹までキンキンに冷えてしまいがちですね。

胃腸が冷えてしまうと、食事をきちんと食べることができなくなりますし、食べたものをきちんと消化・吸収して必要な栄養とエネルギーを得ることができなくなります。ここでいうエネルギーとは、東洋医学でいう「気」のことで、生命力の一種みたいなものです。
こどもは本来、生命力に満ちており新陳代謝も高いのですが、現代的な暮らしに染まってしまっているとこどもにも関わらず冷えて代謝が落ちて低体温になってしまっている子がたくさんいるので、将来が心配になってしまいます。

胃腸が冷えてしまって元気がないお子さんには、人参湯(にんじんとう)小建中湯(しょうけんちゅうとう)という漢方薬を使用します。人参湯は胃薬、小建中湯は腸の薬というイメージです。アイスばっかり食べては胃痛や頭痛がちのお子さんの場合には安中散(あんちゅうさん)呉茱萸湯(ごしゅゆとう)という漢方薬も出番があります。

とにかく、お子さんの心身の健全な成長のためにもお腹は冷やさないように注意する必要があります。

次に、発汗について。
今や自宅が全館空調のご家庭も増えました。
快適な暮らしと引き換えに、自分で体温調整できなくなっているこどもも増えているようです。
コロナの影響もありますが、外で運動する機会も減ってしまったため、自分でちゃんと汗を出して体温調整する機能が育まれていないのです。

発汗トラブルに使用する漢方薬はいくつかありますが、こどもの場合には「麻黄(まおう)」という生薬を使用した漢方薬が意外と効くことがあります。

麻黄にはエフェドリンに類似した物質が含有されているのですが、汗孔を開いて発汗を促進します。
この効果が最大限に発揮されているのが麻黄湯(まおうとう)という漢方薬です。

インフルエンザなどの感染症治療で使用するこの多い漢方薬ですが、体表面の汗孔などを開いて病邪を外に追い出すと解説されています。
インフルエンザや風邪などは発汗し始めたら治る兆候ですので、麻黄湯は治癒機転を促しているというわけです。

エフェドリンは「元気が出る系」の飲み物に含有されていることが多いのですが、こどもの場合には意外と(?)エフェドリンを摂取しても大丈夫なものです。一方、高齢者はエフェドリンが合わなくなってくるようです。

花粉症によく利用する小青竜湯にも麻黄が含まれていたりします。

薬で問題を解決することよりも、人間らしい健全な発育をすることで自然治癒力や適合能力を高めるのが本筋ではありますが。。。


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