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クーラー風邪はただの風邪じゃない!?

2023/9/13
夏風邪は治りにくいといいます。東洋医学的には明確な理由があります。

日本の夏は高温多湿で不快指数MAXです。
暑くて怠いので冷房の効いた部屋でアイスクリームばかり食べる生活になってしまっていませんか?

外出して暑くて大汗をかいている状態で冷房の利いた部屋に入ってきて冷たい飲み物をがぶ飲みしたり、アイスクリームなどの冷たいものばかり食べたりしていると、身体に「寒」と「湿」が入り込んで定着してしまいます。これが夏風邪の原因になります。

東洋医学的には、風邪は体外の病邪が体表から侵入してくるときに生じる抗病反応です。体表で病邪の侵入を食い止めようとしている反応なのですね。

ところが夏風邪の場合には、冷たい飲み物、冷たい麺類、アイスクリームなどを摂取するため「寒」と「湿」という病邪がいきなり体内(内臓)に侵入してしまうことになるのです。
それでも外気温が37℃や40℃など体温よりも高い環境では、内臓の冷えよりも体表面の暑さ・不快感が勝ってしまうため冷たい飲み物やアイスを食べることを止められません。

そうなってくると、冷房で汗が引くときに体表面も冷えてしまい、汗孔や毛孔などの体表器官が閉じてしまいます。これでは病邪を体外へ追い出す反応が鈍くなります。東洋医学では、風邪の治療では病邪を体表面から外に追い出すように仕向けるのですが、これを解表(げひょう)と言います。夏風邪やクーラー風邪の場合にはこの解表が妨害されてしまうので治りにくくなるのです。

体内にたやすく侵入して定着した「寒」と「湿」によって、発熱や体中の痛み(関節痛や筋肉痛)が生じます。こういった場合の風邪の特徴は夕方になると高熱が出てくることです。

こういった夏風邪はふつうの風邪(傷寒)と違って「湿」の治療をしなければなりません。こびりついた水を剥がすのです。たとえば桂枝湯とか麻黄湯とか、ふつうの風邪(傷寒)でよく使う漢方薬では「湿」の対策が十分ではありません。また、西洋医学的ないわゆる風邪薬でも「湿」に対する治療という視点がありません。

「湿」はこびりついた病邪であり、取り除くのが困難であるため夏風邪はふつうの風邪よりも治りにくいということになるのです。
寒と湿による夏風邪の場合には麻杏薏甘湯などの漢方薬を使用します。この漢方薬の効能・効果をみていると筋肉痛とか関節痛となっているので風邪薬であることに気が付きにくいかもしれませんが、本質的には寒と湿が原因となっているカゼのための薬と言えます。

逆に、もともと虚弱で冷え症な人にとっては日本の夏は冷房地獄です。どこに行っても冷蔵庫の中に閉じ込められているような冷え冷えの状態になってしまい、これはこれで寒と湿が体に入り込んでしまうため体調を悪化させてしまいます。

このような場合の夏風邪には五積散や麻黄附子細辛湯といった漢方薬を使用します。体調に合わせて使用する漢方薬が変わってくるところが漢方の特徴ですね。

夏場に冷たいものの飲食ばかりしていると、体質的に寒や湿が溜まっている体質になってしまいます。夏風邪を予防するには、夏でも適度に温かい食事をして体内に寒や湿が溜まらないように注意することが大切なのです。


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