今年も花粉が飛びはじめるようになりました。外出自粛ムードとはいえ、換気のために窓を開けることもあるため花粉症の症状があらわれ始めた方もいらっしゃるようです。花粉症の薬といえば「眠くなる!」というのが当初の悩みのタネでした。しかし、製薬メーカーさんの努力により「眠くなりにくい!」薬が開発されるようになり…今では主要な薬は「眠くなりにくい」という点ではほぼ横並びとなっています。そのなかでも「クラリチン」「デザレックス」「ビラノア」といった、薬剤情報提供書に「自動車運転の注意記載がない」ものは頭ひとつ抜けている印象ではあります。眠気に関しても、花粉症に対する効果に関してもそれほど極端な差はなくなってきています。かつて、眠くならない花粉症治療といえば漢方薬でした。花粉症漢方として有名なものは「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」です。こちらはくしゃみ、鼻水が主症状の花粉症に用います。小青竜湯が合うのはもともと水っぽい体質の人です。一方で目のかゆみが強いかたには「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」を使用します。目のまわりなどに熱がこもるタイプに合うお薬です。小青竜湯も越婢加朮湯も「麻黄(まおう)」という生薬を含んでいます。解熱・利尿・発汗作用がある生薬なのですが、エフェドリンという成分が含まれています。エフェドリンが含まれているおかげで眠くならない花粉症治療薬となるのですが、使用を控えたほうがいい場合もあります。心臓系の病気があるひと、不眠症のひと、胃がよわいひと、プロスポーツ選手などです。エフェドリンによって心疾患が悪化したり、交感神経のスイッチが入ってドキドキして眠れなかったり、胃の調子が悪くなったり、ドーピングでひっかかったりします。小青竜湯も越婢加朮湯も漢方でいう実証(じつしょう)の人向けの薬です。要するに体力が十分にある人に向いている薬です。エフェドリンによってエンジンをかけるというか、馬力を引き出すような方向に作用するのでもともと虚弱な人には向いていない漢方薬なのです。では虚弱なひとはどうするかというと、「苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)」という漢方薬を使用します。これは「小青竜湯の裏処方」と言われる漢方薬で、水っぽい虚弱な体質で、小青竜湯を飲むと体調が悪くなる(なりそう)な人向きの薬です。小青竜湯のエキス剤番号が19番で、苓甘姜味辛夏仁湯の番号は119番という具合に、製薬会社さんの遊び心が伺えます。漢方治療で花粉症が治ってしまうこともあるかもしれませんが、花粉症は免疫システムの過敏症ともとらえることができます。過敏となった免疫システムを正常に戻すためには生活習慣(とくに食生活)の改善に取り組んでいただくことがとても重要です。いつの日も こころ楽しく すこやかに ⇩⇩⇩こちらもチェック♪⇩⇩⇩ 【新前橋すこやか内科・漢方内科クリニックSNS】 ☆クリニックの日常風景やお知らせはこちらで☆ Instagram ▶ sukoyakanaika / sukoyaka_harusan / sukoyakastaff ☆大好評!毎日傷寒論☆ Twitter ▶ @SukoyakaNaika ☆メッセージも受け付けています☆ Facebook ▶ 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック ☆ショップカードを作ってイベント参加しよう!☆ 公式LINEアカウント ▶ @sukoyakaclinic または https://lin.ee/EvFfL7C ♪LINEから受診予約やお問い合わせができます♪
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