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漢方で不老不死をめざす!

今から2000年近くも昔に書かれた「傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)」という漢方の聖典。
今でこそ2つに分かれて「傷寒論(しょうかんろん)」「金匱要略(きんきようりゃく)」として伝わっていますが、当時はおそらく重厚な一冊(あるいは一組)の最も高度な学術書として君臨していたことでしょう。

しかし、です。

今から2000年も前に、この傷寒雑病論の恩恵を受けることができた人はいったいどれほどいたことでしょうか?
今から2000年前の中国において、漢字を読むことができて、当時最高レベルの医学書を読み、理解することができた人がいったいどれほどいたのでしょうか?

よくよく考えてみると、そんな人はごくわずかだろうとわかるわけです。
生薬だってそう簡単になんでも揃うものではありませんからね。
つまり「傷寒雑病論」に書かれている当時最高峰の医学の恩恵にあずかることができた人がいたとすると、それは時の権力者、支配者であっただろうと容易に想像できるわけです。

それともう一点、「傷寒論」の中には戦場における運用を想起させる記述もありますので、支配者が戦争を起こしたさいには兵士にも当然適用されていたであろうと簡単に想像することができます。
支配者にとって戦争で戦ってくれる兵士というのは貴重な資源であったわけです。

「中国」と言うと現代の中華人民共和国みたいな大国をイメージしてしまいがちですが、古代の中国ではさまざまな民族・人種が戦争しては国を興し、そして衰亡していくことを繰り返していたのです。「国破れて山河在り」の世界ですね。

つまり歴代中国の王朝というものは、現代的な感覚でいう「中国」において時代とともに王朝がコロコロと変わっていったわけではなく

現代人が「中国」と呼んでいる地域をめぐって様々な民族や人種が侵略をして自分の国を作り、しばらくすると別の民族が侵略してきてまた新しい国ができて…ということが繰り返されていました。
「中国」というのは舞台の名前だったわけです。

そんな古代中国において、戦争で勝って自分の国を作り上げて統治することができた支配者は平時に何を考えるでしょうか…

それが「不老不死」なわけです。

戦争も終わり、権力を手に入れ、金銀財宝に囲まれて、食べたいものを食べて…
この世の春を謳歌しながら暮らす日々がいつまでも続き、歳をとって知能も力も美貌も衰えてしまうなんてまっぴらゴメン…

そう考えるのがヒトというものでしょう。

というわけで、漢方は「不老不死を目指した医療」という側面もあります。
当時の医者にとっては、なんとしても時の権力者のご期待に応えることで命の保障と裕福な生活をしたかったわけです。

そんな先人たちの涙ぐましい(?)努力のおかげで、現代のわれわれは漢方のアンチエイジング(抗老化)作用の恩恵を受けることができるのです。

アンチエイジング漢方の代表薬が「腎気丸(じんきがん)」と呼ばれるグループの漢方薬です。
腎(じん)」とはひとそれぞれ生まれ持ったバッテリーやエンジンのようなもの。
その「腎」が経年劣化してくるところを補い、パワーを維持するための漢方薬です。

「腎」が衰えてくると足腰が弱くなり、尿のトラブルが生じやすくなります。
足腰の衰えは「足下がおぼつかない」とか「平らなところを歩いていてつまづきやすくなった」などと気がつくようになります。
尿のトラブルは「夜何回もトイレで目がさめる」とか「トイレが近くなる」「ガマンできない」「切れがわるい」などとして気がつかれます。

ここで腰回りが冷えるようであれば「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」、冷えよりものどの渇きが目立つようであれば「六味丸(ろくみがん)」という漢方薬の適応と考えます。

腎気丸グループの漢方薬は老化にともなう症状全般に効果があるとされており、白内障であるとか加齢による耳鳴り、動脈硬化などにも処方される場合があります。

また、最近では加齢により徐々に心身が衰えていく過程の段階を健康と病気の中間的な状態(フレイル)として考えるようになり、フレイル対策の漢方として「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」が注目されています。

フレイルとは漢方でいう「未病」そのものですので、2000年経ってようやく西洋医学が漢方に追いつき始めたというところでしょうか。

今回ご紹介したほかにも、漢方薬では老化にともなう諸症状に対して使用される薬がたくさんあります。これからの日本の医療は漢方なくしては成り立たなくなるでしょう。


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