新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック

更年期障害とむずむず脚症候群の話

むずむず脚症候群は、じっとしたときや横になった際に下肢を中心にさまざまな不快な症状が生じる原因不明の疾病です。不快な感覚が続くので足をもぞもぞと動かし続けるため、英語ではrestless syndrome(休みのない脚、絶え間ない脚)と、わかりやすい命名がされています。

名前の通り「むずむず」するほかに「チクチク」した痛みや火照る感じ、虫が這うような不快感などなど症状の表現は多彩ですが、共通することはとにかく不快な症状が続いて止めることができないということです。また、そのせいで不眠症になってしまうこともあります。

現時点で明確な原因がわかっておらず、発症のきっかけも人それぞれとされています。

治療方法として確立されたものはありませんが、脳内の神経伝達物質を調整する薬の効果が確認されています。しかし、こういった薬は本来パーキンソン症候群やてんかんなどに使用される薬であり、薬剤の血中濃度の管理の必要性や副作用もあるため気楽に使用することができません。
つまり、西洋医学では根本的な解決策が見いだせていない状態です。

私の過去の治療経験をご紹介いたします。

ある女性がホットフラッシュ(急に生じるのぼせ)と疲れやすさなどの更年期症状で受診されました。
数年前から体のあちこちが筋肉痛のように痛くなり、精査したものの原因を特定できなかったとのことです。

漢方的な診察をいたしまして、もともとの体質として血虚と水滞(肉体的な消耗や不足と水分分布の偏り)があり、更年期のため瘀血(微小な血行循環のわるさ)があると考えました。
市販薬のような構成になってしまいましたが「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」と「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」という漢方薬を併用して治療を開始いたしました。

むずむず脚症候群の症状については更年期症状がコントロールできるようになったら治療方法を考えようと思っていました。

2週間後に再診でいらっしゃったときには更年期症状に若干の改善が認められました。
それとともに「この2週間、むずむず脚症候群の症状は起きていない」とお話されておりました。

これだけでは半信半疑だったのですが、さらに1ヵ月後に来院された際には脚がつることもなく、むずむず脚症候群の症状を感じることもなくなったとのことでした。更年期症状についても、冷えを感じることもなくなり、ホットフラッシュも軽減され、発汗やのぼせにより生活に支障がでることもなくなっていました。

もともとの体質や更年期症状の治療だけに集中していたのですが、むずむず脚症候群についても治療開始当初から改善を認めました。これは予想外のことでしたのでとても驚きました。

血虚や瘀血は肉体的な物質の不足や、微小な血行循環の問題であると考えらえています。
今回ご紹介したケースの場合では当帰芍薬散と桂枝茯苓丸のどちらがむずむず脚症候群に対して効果があったのかはわかりません。もしかしたら両方でうまく働いてくれて効果が出たのかもしれません。

考察すべき点は、むずむず脚症候群が漢方でいうところの「血(けつ)」の関与している病態の可能性がある(そういうむずむず脚症候群がある)ということだろうと思います。

血虚の特徴的な症状は、こむら返りしやすい(足がよく攣る)、乾燥肌、爪が割れやすい、目の疲れ、顔色などの血色がわるい、不安感、髪が抜けやすい、集中力が落ちたなどです。

瘀血の特徴的な症状は、目の下にクマができやすい、シミが多い、肩こり、舌の裏の静脈が怒張している、クモの巣のような血管拡張がある、内痔核があるなどです。

また、水滞の場合には浮腫みやすい、低気圧がくると体調が崩れる、手足が常に湿っている、舌が全体的に白っぽくて腫れぼったいなどの症状がポイントです。

当帰芍薬散は血虚と水滞が重なったひと向きの漢方薬です。
どちらかといえば虚弱な体質で、肌も青白くて病弱なイメージです。「当芍美人(とうしゃくびじん)」という言葉がありまして、色白で病弱だけどスラっとして美人な女性に当帰芍薬散体質の人が多いと言われています。時代劇などで不遇な浪人の恋人役として登場する不運な悲劇のヒロインがこういう感じの女性です。
しかし、本来の当帰芍薬散体質はやや水太りで体格もわりとぽっちゃりした感じだという説もあります。
一体どちらが真相なのでしょうね?

桂枝茯苓丸はお血治療の標準的な漢方薬です。
標準的というのは体力が中等度だという意味です。お血を治す薬(駆お血剤)を使用するとお腹が下ることがよくあります。固まった(けつ)を砕いて便通をよくして捨てるという効き方をするからなのですが、体力が落ちている人に桂枝茯苓丸を使用すると下痢がダーッとつづいて疲弊してしまいます。
駆お血剤にはこういうところがあるので注意して使用しなければなりません。

むずむず脚症候群の病態がなんだったのか、今回の話だけではまったくわかりませんが、血(けつ)の異常という要素はありそうです。
こういうところから病態の解明ができるととても面白いですね。


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