「冷えは万病のもと」と言われています。体が冷えてしまうと免疫力が低下したり、身体の機能が低下したり末梢循環が悪くなって指先の肌が荒れたりします。生理に関連したさまざまな症状も現れやすくなります。 冷え症のかたにとっては、秋から冬へと季節が進み冷えと乾燥が重なると大変つらい日々を送らなければならなくなります。基本的に、冷え症は体の熱産生が低下している(いわゆる新陳代謝が低下している)ことや血のめぐりの悪さ(末梢循環不良)によって生じます。漢方においては「血(けつ)」の問題として生じることが多くあります。血(けつ)は肉体的物質的なトラブルと考えておいてください。文字通り血(ち)の過不足や循環の問題に関係しています。冷え症で乾燥肌、手や指先の肌が荒れやすいかたは血(けつ)の不足「血虚(けっきょ)」であると考えられます。冷えと肌荒れが結びつくなんて興味深いですよね。血虚に対する基本的な治療薬は「四物湯(しもつとう)」です。地黄(じおう)、当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)という4つの生薬でできており、そのまんまの名前です。当帰という生薬が重要で、これはセリ科の植物です。四物湯からさまざまな漢方薬が派生しています。当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は冷え症で生理不順があり、頭痛や肩こり、下半身がむくみやすく、精神的にもしずみがちで立ちくらみや脳貧血をおこしやすい方の本命の治療薬です。「女性の三大処方」のひとつで、市販薬としてもたいへんよく利用されています。当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)は下半身や指先の冷えがとくに強く、アカギレや霜焼けを生じるかたに第一選択として使用することが多い薬です。漢方薬のなかでもかなり「美味しくない」薬の一つですが、「お血(瘀血:おけつ、血瘀と書く場合もある)」を解決する作用もあり骨盤まわりの末梢循環を改善させてくれる薬なので子宮や卵巣など婦人科領域の手術による後遺症にもよく処方します。また、性交後疼痛に使用することもあります。「お血」は血のめぐりが悪いことであると考えておいてください。日常診療で使用することはないのですが、市販薬としてコアな人気のある婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)というものがあります。当帰の含有量がとても多いのですが、その他に女性が必要としそうな生薬が少量ずつ足されているので個人的には「なるほどね~」と感心してしまいました。このように血(けつ)に関連する冷え症や肌トラブルに対しては「四物湯」や「当帰」を軸にした漢方薬が効果を発揮します。もしもこれらの漢方薬で冷えが十分に改善しない場合には「附子(ぶし)」という生薬を足していくことになりますが、附子の話はまた今度にいたします。秋から冬にかけて、保湿剤や外用薬を塗っても塗っても治らない乾燥肌や肌荒れに冷え症をともなうかたは、是非漢方薬をお試しください。 いつの日も こころ楽しく すこやかに ⇩⇩⇩こちらもチェック♪⇩⇩⇩ 【新前橋すこやか内科・漢方内科クリニックSNS】 Instagram ▶ sukoyakanaika / sukoyaka_harusan / sukoyakastaff Twitter ▶ @SukoyakaNaika Facebook ▶ 新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック ✨公式ラインアカウントができました✨LINE ▶ @sukoyakaclinic または https://lin.ee/EvFfL7C 👉LINEから受診予約やお問い合わせができます♪ 👉ショップカードでポイントを集めると各種特典が得られます♪
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