新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック

手汗、わき汗、顔の汗···出すぎて困る全身の汗

今回は「発汗のお悩み」についてです。

汗が出ることは体温調節や老廃物排泄などの意味のある正常な機能です。
しかし、あまりにも汗が出すぎてしまうと、社会生活に支障を来してしまう場合があります。特に若い女性にとっては大いに気になる悩みではないでしょうか?

汗の出る部位(手やわきや顔)にもよりますが、異常発汗の原因には重病が隠れている場合もあります。まずは西洋医学的にきちんと精査を受けることをお奨めしますが、特定の原因疾患がない場合、いざ治療となると西洋医学では事実上ほとんど打つ手がありません。 

ということで漢方でも発汗異常の治療をすることがあります。
漢方が有効な発汗異常は、漢方でいう「水毒」「気逆」「うつ熱」などの病態であることが多いようです。

水毒(すいどく)」は体内の水分分布異常や水余りの状態です。
この状態の代表的な治療薬が「五苓散(ごれいさん)」です。この五苓散は本当に不思議な効き方をするというか、想定外の治療効果を発揮することがあります。発汗異常に対しても五苓散が著効する場合があります。

また、ぶよぶよと水太りする体質の方で顔中心に発汗が多い方には「防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)」を使用します。ダイエット薬としても、あるいは「膝に水が溜まっていたい」という場合にも使用されます。

「手汗」や「わき汗」の多くはストレスに関連していることが多いようです。
もともと緊張しやすい方で、緊張により手のひらや足の裏などに汗が出てくる、しかも手や足は冷える…という方の場合には「四逆散(しぎゃくさん)」という漢方薬の出番です。実際、「デートの時に手に汗をかいてしまうのが恥ずかしくて手をつなげない」という若い女性にとっては深刻なお悩みを抱えているものの、なかなか人には相談できずに一人で困っている方は案外多くいらっしゃいます。そんな方にはうってつけかもしれません。

手のひらや足の裏に汗をかきやすい体質で、慢性的な炎症を背景とした副鼻腔炎や中耳炎、湿疹や皮膚疾患がある人の体質治療として「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」という漢方薬もあります。今からちょうど100年くらい前の時代の森道伯(もりどうはく)という日本の漢方医が古来から伝わる処方をアレンジして活用したものです。

腋汗の場合にもストレスが関与していればストレス関連の漢方薬を、水のめぐりの問題であれば五苓散のような漢方を処方して治療します。
首から上の汗が多い方もしばしばいらっしゃいます。特に西洋医学的に「自律神経失調症」と診断されて、有効な治療方法がない場合があります。
そのような場合に使用される漢方薬に「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」という漢方薬があります。どちらかと言えば冷え症や貧血、神経過敏などのある、弱っている方向けの処方です。

また、更年期症状のホットフラッシュによる発汗の場合には更年期対策の漢方薬を使用して治療にあたります。「加味逍遙散(かみしょうようさん)」という漢方薬が有名で、市販薬にも含まれています。

夜、寝ているときに寝汗を大量にかく場合には注意が必要です。
漢方的には体の表面の機能が弱っていて衰弱してきている症状の可能性があります。そのような場合の代表的な治療薬は「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」です。

一口に発汗異常と言っても、漢方的な病態は患者さんお一人お一人千差万別です。治療に苦労することも多々ありますが、発汗異常は漢方的にはとても勉強になる症状です。

実は最近、わき汗の治療薬「エクロックゲル®」という塗り薬が保険診療でも使えるようになりました!
発汗治療薬はこれからもっと開発されていきそうですね。 

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