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コロナにも漢方は有効!?

 「漢方と免疫力」をテーマにした記事を以前に書きました。 
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感染症の予防に漢方薬は本当に役立つのでしょうか?
近年の大規模な感染症に対する中国における漢方薬(中医薬)の使われ方を振り返ってみたいと思います。

2002年から2004年頃に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)は、感染者数8000人、死亡率10%という危険な感染症でした。SARSもコロナウイルスの一種が原因でしたが、この時には「板藍根(ばんらんこん)」や「玉屛風散(ぎょくへいふうさん)」という薬が有効であるとして活躍しました。

実は板藍根は群馬県の某企業さんがアメとして販売してくれています。今回の新型コロナの予防にも有効と言われているそうです。利害関係にあるわけではありませんのでこれ以上詳しくは書きませんが、調べれば全国各地のメーカーさんが入手しやすい形で板藍根を売ってくれているかもしれませんね! 
玉屛風散はシンプルな漢方薬なので、既存のエキス剤でも似たようなものを作ることができます。

2012年から2013年頃に流行したMERS(中東呼吸器症候群)では患者数こそ2500人ですが死亡率は約37%という恐ろしい感染症でしたが、中東が感染の中心地だったため日本ではあまり流行することがありませんでした。こちらもコロナウイルスでした。この時には「銀翹散(ぎんぎょうさん)」や「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」という漢方薬が活躍しました。
 
銀翹散は市販薬としてドラッグストアなどでも売っています。個人的に愛用している薬です。
また、麻杏甘石湯は保険診療で使えるエキス製剤にもありますので、入手しやすい漢方薬です。 

そして今回の新型コロナウイルスの診療に際して、中国の漢方医(正式には中医師)も4900人動員されましたが、誰一人新型コロナに感染しなかったそうです。
真偽のほどはわかりませんが、皆独自に自分に合う漢方薬(中医薬)を飲みながら診療していたと言われています。

新型コロナに有効であると言われた中医薬の代表は「清肺排毒湯(せいはいはいどくとう)」です。
これは日本の漢方薬にはありませんが、複数の漢方薬を組み合わせることで同じようなものを作り上げることができます。
レシピさえわかればこうして複数の漢方薬を組み合わせることで同じようなものが作れる。こういう所が漢方薬の良いところではないでしょうか?

では漢方薬によって感染症の予防ができるのでしょうか?
以前の記事では「補剤(ほざい)」という、身体機能を底上げするようなタイプの漢方薬をご紹介しました。補剤にはマクロファージの活性化やNK(ナチュラルキラー)細胞の活性化などの免疫増強作用が報告されています。
マクロファージやNK細胞は、ウイルスや細菌などの病原性微生物が人体に侵入した際に、まず突撃して攻撃してくれる細胞たちです。このような免疫のことを「自然免疫」と言います。生来備わっている免疫という意味合いです。
一方、自然免疫の結果やワクチンで抗体を作って外敵と戦おうとする免疫のことを「獲得免疫」と言います。生まれた後に獲得する能力という意味合いですね。 

漢方に使用される生薬には、これら自然免疫を高めたり、獲得免疫を高めたり…と、感染症の予防と治療に有効なものがたくさんあります。補剤以外にも、身体のバリア機能を高めることで感染症に対する抵抗力を高めてくれる漢方薬もあります。

新型コロナ感染症の予防というと、ワクチンにばかり注目が集まっているように思いますが、今回見てきたように漢方薬(中医薬)は治療にも予防にも十分に効果が期待できます。
「日本の漢方は中国の二番煎じである」などと言われないように、我々も頑張らないといけませんね。 


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