新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

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その消毒が、あなたの命とりになるかも!?

2021/12/22
「新型コロナウイルス」という言葉が世の中に到着しておよそ2年が経過しました。
この2年でそこかしこに手指消毒用のアルコールが設置されるようになりました。みなさんも今まで以上に手指消毒の頻度が増えたのではないでしょうか?

しかし、行き過ぎた手指消毒はかえって健康をそこなうリスクとなります。

頻回の手指消毒や手洗いは、皮膚の角質や皮脂を過剰に落としてしまいます。これでは真冬に裸で外に出るようなものです。しかもアルコールによって皮膚も少しずつダメージを受けてしまいます。アトピー性皮膚炎や主婦湿疹のかたには苦痛でしかないことでしょう。

さらに、皮脂や角質とともに常在菌まで排除されてしまいます。皮脂が過剰に失われてしまった状態では、残っていた皮膚の常在菌も繁殖することができません。
皮膚の常在菌は多種多様であり、それぞれが互いにけん制し合って均衡状態を保つことで外部からの病原微生物の侵入を防いでくれています。そんな常在菌が頻回の手指消毒で除菌されてしまい、そして弱ったまま繁殖ができなくなってしまいます。

そのような「皮膚の空白地帯」に病原性細菌やウイルスが付着すると、皮膚のバリア機能も弱ってしまっているためたやすく侵入を許してしまいます。これでは元も子もないどころか、かえって事態を悪化させてしまいます。

自然や医学の世界では「何事もバランスが重要」という絶対的な法則があります。何事もほどほどが大切です。

ところでみなさんは、手指消毒用アルコール製品が「除菌率99%」であることに疑問を感じたことはありませんか?

消毒用アルコールや除菌製品では除去することができない細菌がいるためです。
代表的なものがクロストリジウム属の細菌です。

クロストリジウム属の細菌は、食中毒の原因になったり、偽膜性腸炎という危険な疾患の原因となりうるグループの細菌です。

これは非常に危険…と感じるかもしれませんが、クロストリジウム属は酸素に弱い細菌ですので、通常の環境では過剰に心配する必要はないでしょう。
ただ、さきほども述べたように「何事もバランスが重要」です。手指や生活環境を過剰に消毒・除菌することで本来形成されているべきの常在菌叢が破壊され、クロストリジウム属だけが取り残されてしまえば、クロストリジウム属に繁殖のチャンスを与えることになると同時に、病原性微生物の侵入を許すことにもなります。

あまり過剰に除菌することで皮膚の常在菌や環境中の細菌が消毒に対して耐性を獲得する可能性は否定できません。というか、医学常識としてはそのようなことは起こるはずはないと思われるものの、結局「スーパー耐性菌が発生した!」と後になって騒ぐのが今までのパターンですので、ほんのわずかの可能性も警戒せざるを得ません。

最近のなんでもかんでも消毒・除菌する習慣は、結果として期待とは真逆の結果を招くことになるかもしれません。

だるい • さむい • のどがいたい

2021/12/12
「風邪をひいてのどが痛いな~」
と思っているうちにどんどん体が寒くなり、だるくなって、できることならいつまでも休んでいたい…

漢方ではそのような風邪のひき方を「直中の少陰(じきちゅうのしょういん)」と表現します。
本来は単なる風邪に対してそのような表現は適していないのですが、インフルエンザのようなやや強い感染症の場合には「直中の少陰」という表現が使われます。

「直中の少陰」をもう少しわかりやすく、くだけた表現で表すと「最初からいきなり重症」ということになります。

人間には病気に対抗する力がありますので、インフルエンザなどを発症した場合には熱を発して病原微生物を駆逐しようとします。その際には悪寒や頭痛を伴います。もともと体力や免疫力が強ければ強いほど悪寒や発熱の症状が強く出るものの、抗病力が弱っている状態では高熱を発することができません。すると、身体は冷えて寒いしだるくて動きたくないという状態になります。

「悪寒・発熱・頭痛」の状態(太陽病といいます)から病気が始まり、病勢に負けて徐々に「寒い・怠い・動けない」状態(少陰)になっていくのが本来の病状の変化の仕方なのですが、いきなり喉が痛くなって怠い状態から始まるので「直中の少陰」というわけです。

本当はもっと複雑なのですが、漢方について一定の知識をお持ちでないと理解が大変になってしまいますので今回はこの程度のご理解にとどめておいていただければ十分です。

同じインフルエンザでも、生命力あふれる元気な子供では高熱を出す一方、高齢者になると平熱よりちょっと体温が高くてなんとなく元気がないくらいであることをイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。こういう理解が杓子定規な西洋医学には不足している部分です。

さて、直中の少陰で始まる感冒(傷寒)に対しては麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)という漢方薬を使用します。
名前の通り麻黄と附子と細辛の3つの生薬で構成されています。
自分で発熱するパワーが不足している分を外から注入して一気に風邪(傷寒)を駆逐するための漢方薬であり、短期決戦用の漢方薬です。

細辛は劇薬に分類される生薬なので、本当はあまり長期間内服するようなものではありません。
そのため、麻黄附子細辛湯を2、3日内服しても病状が改善しない場合には改めて診断・治療をやりなおす必要があります。

これまで記載してきた通り、麻黄附子細辛湯はかなり具合が悪い段階で本来使用されていた漢方薬です。
ところが、エキス剤が流通している現代では麻黄附子細辛湯の活躍する場面が増えています。
本来の少陰病や直中の少陰までいかなくとも、「のどチク」の風邪に良く効くのです。
また、ご高齢の方の「なんとなく元気がない風邪」にも良く効きます。

特にカプセル剤として創薬しているメーカーもあるため、漢方薬でありながら一般薬と同様の感覚で使用できるので漢方が苦手な人でも内服しやすいのが利点です。この点は是非もあるもののエキス剤のメリットでしょう。

喉は病原体が外部から侵入して来た際の防衛ラインとしては脆弱な部位です。
寒さや乾燥の厳しい冬には、喉のケアが特に必要です。

二次会のカラオケなどでのどを酷使しすぎないようにぜひお気を付けください。


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風邪でテンションが上がらない

2021/12/9
風邪そのものは重症ではないけれど
なんとなく気分が優れず、やる気が出ない…

食欲もないわけではないけれど
何を食べようという気にもならないし何を食べてもおいしくも感じない…

風邪をひいてうっすら寒気がしたり、ちょっと頭が重かったり、多少くしゃみや鼻水は出るけれど、それ以上に気力がまったく上がらないという経験は誰でもあると思います。

漢方ではこのような状態を「気鬱(きうつ)」または「気滞(きたい)」のカゼと考えます。
傷寒(しょうかん)という言葉がインフルエンザやチフスのような命の危機もある感染症であるのに対し、気鬱(気滞)のカゼはそれよりも軽症な状態と言えるでしょう。

このような、現代的な感覚でいう「カゼ」の状態のときに桂枝湯(けいしとう)とか葛根湯(かっこんとう)を処方するのは漢方のプロにとっては「ご法度」とされています。
「カゼに桂枝湯を使用するのは、鶏を殺すのに牛刀を使うようなものだ」という戒めもあるくらい、「やりすぎ」というわけです。

ではこのようなカゼにはどんな漢方薬が正解なのでしょうか?

それは「香蘇散(こうそさん)」です。

漢方をある程度勉強している医師でなければ処方されないであろう漢方薬の一つです。

名前から多少察することができるのですが、「紫蘇の香る漢方薬」なのです。
ですからこの漢方の中心となる生薬は蘇葉(シソの葉)です。

シソの葉はハーブでもありますが、あの独特の香りがうつうつとした気分をスーッと爽快にしてくれるのです。

その他にも陳皮(ちんぴ)という温州みかんの皮も含まれています。
みかんを皮をギュッと潰したときにプシュッとエキスが出てきますが、あの成分の中には気分を良くしてくれたりカゼに効く成分が含まれているのです。

さらに香附子(こうぶし)や生姜(しょうきょう)という体を温める生薬も含まれています。

香蘇散はまさに「風邪でテンションが上がらない」ときにうってつけの漢方薬なのです。
(シソが苦手という方はゴメンナサイ)

さて、この香蘇散ですが、風邪以外にも応用場面があります。
まずシソの葉には魚介類のアレルギーを抑制する効果があるため、魚介類を食べた後のジンマシンに応用できます。
抗アレルギー作用もあるわけですから、風邪にも有効であることがわかります。
(西洋医学で風邪治療をするときに、抗アレルギー剤を処方する医師もいらっしゃいますね)

スーパーなどでお刺身を購入したときにワサビとシソの葉がセットであることを思い出していただけますでしょうか?
あれは意味のないオマケではなく、魚介アレルギーを抑制するためのシソの葉と、アニサキスなどの寄生虫を寄せ付けないためのワサビなのです。
(なので刺身の品質とともにシソの葉やワサビの質も見ることでそのお店のレベルがわかってしまいます)

他にも、気分爽快効果があるため「抑うつ状態」にも応用する場合があります。
さすがに内因性のうつ病の方を香蘇散だけで治すことは不可能だとは思いますが、例えば「失恋してゲンナリしているうちに風邪をひいてなんだかもう何もやる気が出ない」などという場面にはすごくよく効きそうな気がしてしまいます。

抑うつ状態とは少し異なるものの、コタローというメーカーの香蘇散は「神経衰弱」が適応になっているため、理由はなんであれ神経衰弱の時には処方することが多々あります。

さて、こうして見て見ると「病は気から」とか「風邪は万病の元」という言葉の重みが増してくるように感じます。
気分(メンタル)としての気の不調はやがて体調の不調にもつながり(その逆もまた然り)、それが進めばもっと重い病気にもなるわけです。
「たかが風邪、されど風邪」ということで、風邪を軽く見てはいけません。

風邪を引いたら早めに香蘇散を…と言いたいところですが、香蘇散の中身をもう一度確認してみると日常生活の中での風邪予防のヒントが得られます。

ヒントは「ミカンの皮」と「香附子や生姜などの身体を温める生薬」です。

少しわかりづらいかもしれませんが、これらはまさに「冬はコタツに入ってみかんを食べる」という日本人らしい暮らしの一場面そのものなのです。
風習や文化というものもそれぞれにきちんと意味があるものですね。


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地味にイタイ😢「しもやけ」の治療は漢方で

2021/11/27
寒くなってくると手足の指先にできる「しもやけ」。
「しもやけ」は末梢血管が寒冷刺激によって収縮してしまい、血流が悪化することで生じます。「しもやけ」状態では手足の指先や耳たぶが赤紫色に腫れ、かゆみや痛みを生じます。

医学的には「しもやけ」は「凍瘡(とうそう)」と言いますが、これとよく似た言葉に「凍傷(とうしょう)」というものがあります。

しもやけ(凍瘡)も凍傷も寒冷刺激によって末梢血管が収縮してしまい、血流障害が生じることで発症するという点で共通しています。
両者の違いとして、しもやけ(凍瘡)は氷点下よりも高い気温で発症し、凍傷は氷点下の気温で発症するとイメージしておくとよいでしょう。

しもやけ(凍瘡)は皮膚の発赤、腫脹、疼痛、かゆみを認める皮膚の虚血性炎症状態です。
いっぽう凍傷の場合には皮膚組織が凍ってしまい、結果として血流障害から壊死にまで至ってしまいます。凍傷が発生するような状況では体温(深部体温)そのものが低下していることが多くありますので、凍瘡よりもいろいろと重大な状態です。

さて「しもやけ(凍瘡)」の治療は西洋医学が苦手である一方、漢方が得意とするところです。漢方では「瘀血(おけつ)」の状態と考えて血流改善効果のある漢方薬を頻用します。

代表的なものは桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という漢方薬です。
この漢方薬は非常に応用範囲の広い漢方薬であり、月経困難や月経不順、過多月経、肩こり、冷え症、頭痛、痔、打撲などに使用する漢方薬ですが、末梢循環の血流を改善するため凍瘡にも効果がちゃんとあります。
また、桂枝茯苓丸にヨクイニンを加えるとニキビの治療薬なのですが、ヨクイニンが皮膚表面に近いところの浮腫や炎症に効果があるため、凍瘡の治療にも向いている漢方薬です。

凍瘡は冷えによって発症する症状ですが、桂枝茯苓丸は体をあたためる効果があまりない漢方薬です。

そこで、もともと冷え症の人の凍瘡の場合には、身体を温める効果を持ちつつ血流を改善させる漢方薬として「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」を使用します。
この漢方薬は寒冷刺激によって誘発されるさまざまな部位の痛みに対して使用することが中心的な使用方法ですが、凍瘡にもきちんと効果があります。この漢方薬を使用している患者さんのほとんどは、名前が長いので「38番」という番号名で呼びます(この漢方薬に限った話ではありませんが…)。

一応説明しますと、「四逆湯(しぎゃくとう)」という漢方薬があり、ここに当帰(とうき)を加えた当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう)があり、さらに呉茱萸(ごしゅゆ)と生姜(しょうきょう)が加わって当帰四逆加呉茱萸生姜湯になりました。
このように名前を分析していくだけで効能・効果があるていどわかる漢方薬もあるのです。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯と桂枝茯苓丸を併用することもありますが、たいていの場合はどちらか片方の漢方薬で十分に症状は軽減されます。シーズンインしたら凍瘡ができてしまう前から飲み始めることでさらに症状を抑えることができます。

凍傷になってしまった場合には西洋医学的なアプローチの方が有効ではないかと思います。漢方は補助として体を温めるような漢方薬を使用するとよいのではないでしょうか。

なお、「しもやけ」と似たような皮膚症状を生じるものに「レイノー症状」というものがあります。
こちらも寒冷刺激により生じることが多いのですが、レイノー症状の場合には最初は皮膚が白くなり、その後から赤紫色になるというパターンを認めます。レイノー症状は膠原病の症状である場合もあるため、放置せずに精査しておくほうが無難でしょう。


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百叩きの刑のあとにオススメ!

2021/11/7
もしもあなたが百叩きの刑にあったらオススメの漢方薬があります!
…と、言っても現代にはそんな刑罰はありませんが。

今と違って昔は「百叩き」という刑罰が実際に存在しました。
徳川吉宗が復活させたことで有名なようです。

罪を犯した人物をムチなどで100回ひっぱたくのです。
100回に限定されず、50回などの場合もあったようですが、要するに罪の重さに比例して叩かれる回数が多くなったということです。

想像しただけでも残酷で恐ろしい刑罰ですよね。
それほどの重罪を犯したのですから、それは罪人の自業自得なのかもしれません。
罪の重さを痛みで実感しろということでしょうか。

しかし、そんな罪人のための漢方薬が存在するのです。

通導散(つうどうさん)という漢方薬です。

これは体表面を中心とした血の巡りの悪さを解消する漢方薬であり、本当に、百叩きの刑にあった人を救うために開発された漢方薬です。
打撲や捻挫による内出血に使用するのが本来の使用目標ですが、このほかにも月経痛や腰痛、頭痛、肩こりなどにも効果があります。

また、赤ら顔で肥満体質のひとの体質改善にも応用されています。
ある意味でダイエット漢方のひとつです。
血の巡りの悪さは新陳代謝の悪さであったり、デトックスがスムーズにおこなわれない原因となっていたりするので、あれこれやってみても効果がない場合には使ってみるといいかもしれません。

いろいろ書きましたが、東洋医学でいう「瘀血(おけつ)」の関与するさまざまな症状に有効なので使い方を覚えると非常に便利な漢方薬です。

ところで、百叩きの刑にあうような罪人のための漢方薬など、なぜわざわざ作る必要があったのでしょうか?
(医師の倫理という観点からは罪人であろうと善人であろうと目の前の患者を真摯に治療することは当然のことですが。)

ムチで100回も叩かれたらそれはもうひどい打撲と内出血になるわけで、体にはかなりのダメージが与えられてしまいます。多くの罪人がその痛みにもだえ苦しみながら死んでいったのかもしれません。
その人の罪は百叩きの刑が実行されたことで相殺となったわけですから、百叩きの刑の副反応によって死んでしまったら、死刑と同じようなものです。
さすがにそれではいたたまれないとのことで生み出されたのかもしれませんね。
あるいはそんな罪人の正体は、お上に楯突いたりした町民や義人だったのかもしれません。

今も昔も、権力は暴走するものですし、罪を裁くのが人間である以上、恣意的な刑罰であるとか、法が正しく執行されないことというのは常にあるものです。
百叩きの刑はなんとも残酷で野蛮な刑罰ではありますが、現代にも「死刑」が存在するのですから、あまり過去の制度のことを悪く言うことはできないかもしれません。

百叩きの刑とよく似た話で、イエス・キリストの有名なエピソードがあります。

娼婦に石を投げて集団暴行している人々を諫めるエピソードですね。
2000年前から娼婦は罪深い職業とされていますが、だからと言って石を投げつけるような暴力をふるってよいものでしょうか?
人間はとかく罪を犯したり何か失敗をした他人に対して批判や暴力を(特に集団になると)ふるってしまうものです。
しかしイエス・キリストは「この中で罪のないものから石を投げなさい」と言う訳です。
人々はハッとして自らの行為を恥じてそそくさと逃げていくわけです。
普遍的な価値をもつ金言ですね。

人間は生まれてこの方、何一つ嘘をついたことがないとか、悪さをしたことがない人間などいないものです。
では、罪を裁くということができる資格を有する人間など存在するのでしょうか?
当然、そんな存在はいないわけです。
ですから法に携わる裁判官、弁護士、警察や検察には極めて高い知性、判断力、中立性、責任、モラルなどが要求されるのです。

さて、昨今のコロナ禍では「マスク警察」とか、「自粛警察」という言葉が生まれました。
コロナ感染者に対する差別やいじめまで起きていたようです。
しかし、
他人を裁くことができるのは、一切の罪のないものだけです。
感染症への恐れに囚われて他者に対して攻撃性を持つのは病的な精神状態ではないでしょうか。
「病は気から」という言葉のとおり、心身のバランスを保つことが何よりの健康です。


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