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爆発寸前!イライラして八つ当たりしたくなったら

2021/2/25
怒りは人間の自然な感情のひとつです。
怒りを抑圧してため込んでしまうと、あとになって心身の不調の原因となります。
怒りは適度に発散するのがよいですが、かといって発散の仕方をまちがえると取り返しのつかない事態を招くことにもなりかねません。

最近は「アンガーマネージメント」といって怒りの感情を適切にコントロールすることが社会的にも注目されるようになりました。
ストレスの多い現代社会では、つねに気分が昂(たかぶ)ってイライラしているような人もたくさんいらっしゃいます。
そういう方は傍目で見ても「触らぬ神に祟りなし」という雰囲気が出ていますよね。

とくに最近は長期的な経済不況にコロナ禍も重なり、不寛容の時代と言われています。
「和を以て貴しとなす」とは古い格言ですけれども、ストレスがたまってイライラしているとささいなことでもやたらと腹が立ったり、つい怒鳴り散らしたり八つ当たりをしてしまいますよね。

東洋医学では「怒り」の感情のコントロールしている部位(機能)のことを「肝(かん)」と呼びます。
イライラがたまっている状態は肝に気がうっ滞している状態ということで肝気鬱結(かんきうっけつ)と表現します。

肝に気(イライラ)がたまってしまうと、熱となって上昇していきます。まさに「頭に血が上る」という状態です。「頭に来た!」という日常的な表現もありますが、まさにその通りなわけです。

イライラがピークに達して頭に来たとき、ついうっかり手を出してしまいそうな怒り爆発の状態を鎮めてくれるのが「抑肝散(よくかんさん)」です。
まさに「肝」を「抑える」わけです。

抑肝散が合うひとは、いつもイライラしていたり神経過敏になっています。
目が吊り上がっていたり、眉間にいつもタテじわができていたりします。

肝は筋肉のコントロールにも関与しているので、肝気が暴走すると筋肉の痙攣が生じます。
たとえば、怒りがたまって瞼などがピクピク動いたりします。マンガでありそうな表現ですね。
また、夜ねているときに歯ぎしりという形で表に出てくる場合もありますし、ひきつけ(ヒステリー)として両手両足が硬直して痙攣してしまう形で表に出てくることもあります。

こんな症状のあるかたに抑肝散は効果を発揮します。交感神経にブレーキをかけてくれるのが抑肝散です。

抑肝散はむかしからこどもの夜泣きやかんしゃくの治療にも利用されてきました。
ひんぱんに夜泣きをしたりかんしゃくを起こすお子さんの子育てはとても大変だと思いますので、お母さんも一緒に抑肝散を内服するとよいと思います。
親子で仲よく抑肝散治療というわけです。

最近では認知症のご高齢者のかたで、興奮して怒りっぽかったり、自制がきかなくなってしまっている状態の症状を軽減する目的にも応用されています。

抑肝散は「衝動性」にブレーキをかけてくれるお薬ですので、イライラを発散するためにショッピングで無駄遣いをしてしまったり、やけ食いをしてしまうことにも応用できるかもしれませんね。

抑肝散をうまく使い、無用なトラブルを避け、円滑で平和な社会づくりを目指しましょう。


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いざという時にがんばれない【ED・陰萎】

2021/2/19
男性の切実な悩みといえばいざという時に頑張ることができないED(インポテンツ・陰萎)ではないでしょうか?
男性にとっては、歳とともに次第に元気がなくなっているように感じ、大いに自信を失ってしまう要因となります。人生の斜陽を感じる瞬間です。

EDの原因は心因性や加齢の影響などさまざま言われています。

漢方ではEDについて「腎(じん)」の機能と関連して治療をおこないます。
「腎」とは解剖的な意味での腎臓ではなく、人間が生まれ持った先天的なエネルギーを司る機能のことです。車のバッテリーなどと例えられます。

加齢によって腎がおとろえて来ると生殖系のエネルギーも当然衰えてくるため、EDになります。そのような場合に処方するのが「六味丸(ろくみがん)」や「八味地黄丸(はちみじおがん)」などの「腎気丸」グループの漢方薬です。

六味丸と八味地黄丸の使い分けのポイントは、六味丸が「乾き」の強いひと(体内の水分が枯れているイメージ)、八味地黄丸が「冷え」の強いひと(バッテリーの出力が上がらないイメージ)、というふうに大まかに覚えておいていただければいいと思います。

八味地黄丸は動脈硬化に関する諸症状にたいしても使用するのですが、加齢によるEDもまた動脈硬化の一症状であると考えることもできます。超音波やCT検査で捉えることができるような動脈硬化が生じているならば、海綿体などの微細な動脈にも同じようなことが起きていると考えるのは自然なことではないでしょうか?

心因的な要素が強い場合には「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」の出番です。桂枝湯(けいしとう)に竜骨と牡蛎という生薬を加えたものです。

竜骨と牡蛎は動物性の骨に由来するカルシウムをはじめとしたミネラル類が精神を落ちつかせてくれます。桂枝湯と組み合わせることで心身を温めて緊張を解きほぐしてくれるためEDにも適用されます。保険適応病名に「性的神経衰弱、遺精、陰萎」としっかり書かれています。

また、本来的な使用方法ではありませんが「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」も効果がある場合があります。

補中益気湯は「元気をつける薬」ですので、過酷な生活で体が疲れてしまっているような場合には飲み続けることで元気を取り戻すことができます。補中益気湯には「落ち込んだものを持ち上げる」効果がありますので、脱肛や胃下垂に使うこともあります。胃下垂の場合には胃の位置が元に戻るわけではないのですが、胃の機能を回復させてくれます。いろいろな意味で期待できる薬ですが、即効性に乏しい点が弱点かもしれません。

EDに対する漢方治療は有効ですが、即効性という面ではバイアグラ®に劣ります。
しかし、バイアグラ(一般名シルフィナデル)は心筋梗塞などの心疾患の持病や既往症がある方には使用することができません。
発売当初は副作用による突然死などもかなり話題になりましたが、濫用も減ってきたためか一定の安全性には達している印象です。

シルフィナデルは当院でも採用していますが、副作用という点では漢方薬のほうが安全に使用できますし、根本的なところからジワジワ改善していく方が長期的にはメリットが大きいかもしれませんね。

特に腎気丸グループは老化現象全般への効果がありますので、EDに限らず長期的な内服でイキイキとした老後生活を送るためのサポートにもなると思います。


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漢方で不老不死をめざす!

2021/2/9
今から2000年近くも昔に書かれた「傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)」という漢方の聖典。
今でこそ2つに分かれて「傷寒論(しょうかんろん)」「金匱要略(きんきようりゃく)」として伝わっていますが、当時はおそらく重厚な一冊(あるいは一組)の最も高度な学術書として君臨していたことでしょう。

しかし、です。

今から2000年も前に、この傷寒雑病論の恩恵を受けることができた人はいったいどれほどいたことでしょうか?
今から2000年前の中国において、漢字を読むことができて、当時最高レベルの医学書を読み、理解することができた人がいったいどれほどいたのでしょうか?

よくよく考えてみると、そんな人はごくわずかだろうとわかるわけです。
生薬だってそう簡単になんでも揃うものではありませんからね。
つまり「傷寒雑病論」に書かれている当時最高峰の医学の恩恵にあずかることができた人がいたとすると、それは時の権力者、支配者であっただろうと容易に想像できるわけです。

それともう一点、「傷寒論」の中には戦場における運用を想起させる記述もありますので、支配者が戦争を起こしたさいには兵士にも当然適用されていたであろうと簡単に想像することができます。
支配者にとって戦争で戦ってくれる兵士というのは貴重な資源であったわけです。

「中国」と言うと現代の中華人民共和国みたいな大国をイメージしてしまいがちですが、古代の中国ではさまざまな民族・人種が戦争しては国を興し、そして衰亡していくことを繰り返していたのです。「国破れて山河在り」の世界ですね。

つまり歴代中国の王朝というものは、現代的な感覚でいう「中国」において時代とともに王朝がコロコロと変わっていったわけではなく

現代人が「中国」と呼んでいる地域をめぐって様々な民族や人種が侵略をして自分の国を作り、しばらくすると別の民族が侵略してきてまた新しい国ができて…ということが繰り返されていました。
「中国」というのは舞台の名前だったわけです。

そんな古代中国において、戦争で勝って自分の国を作り上げて統治することができた支配者は平時に何を考えるでしょうか…

それが「不老不死」なわけです。

戦争も終わり、権力を手に入れ、金銀財宝に囲まれて、食べたいものを食べて…
この世の春を謳歌しながら暮らす日々がいつまでも続き、歳をとって知能も力も美貌も衰えてしまうなんてまっぴらゴメン…

そう考えるのがヒトというものでしょう。

というわけで、漢方は「不老不死を目指した医療」という側面もあります。
当時の医者にとっては、なんとしても時の権力者のご期待に応えることで命の保障と裕福な生活をしたかったわけです。

そんな先人たちの涙ぐましい(?)努力のおかげで、現代のわれわれは漢方のアンチエイジング(抗老化)作用の恩恵を受けることができるのです。

アンチエイジング漢方の代表薬が「腎気丸(じんきがん)」と呼ばれるグループの漢方薬です。
腎(じん)」とはひとそれぞれ生まれ持ったバッテリーやエンジンのようなもの。
その「腎」が経年劣化してくるところを補い、パワーを維持するための漢方薬です。

「腎」が衰えてくると足腰が弱くなり、尿のトラブルが生じやすくなります。
足腰の衰えは「足下がおぼつかない」とか「平らなところを歩いていてつまづきやすくなった」などと気がつくようになります。
尿のトラブルは「夜何回もトイレで目がさめる」とか「トイレが近くなる」「ガマンできない」「切れがわるい」などとして気がつかれます。

ここで腰回りが冷えるようであれば「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」、冷えよりものどの渇きが目立つようであれば「六味丸(ろくみがん)」という漢方薬の適応と考えます。

腎気丸グループの漢方薬は老化にともなう症状全般に効果があるとされており、白内障であるとか加齢による耳鳴り、動脈硬化などにも処方される場合があります。

また、最近では加齢により徐々に心身が衰えていく過程の段階を健康と病気の中間的な状態(フレイル)として考えるようになり、フレイル対策の漢方として「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」が注目されています。

フレイルとは漢方でいう「未病」そのものですので、2000年経ってようやく西洋医学が漢方に追いつき始めたというところでしょうか。

今回ご紹介したほかにも、漢方薬では老化にともなう諸症状に対して使用される薬がたくさんあります。これからの日本の医療は漢方なくしては成り立たなくなるでしょう。


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わたしにだけ地震が起きてる!まっすぐ歩けない!

2021/2/5
友人やご家族と一緒にいるとき、
ご自分だけ「地震が来ている!」と思ったものの実際には地震は起きていなかったことはありませんか?
あるいは誰かと一緒に歩いていたら「なんで寄りかかってくるの?」と言われたことはありませんか?

実はこれらはある漢方薬の「こういう症状の人につかいましょう」と言い伝えられている症状です。このようなノウハウ的な使い方のことを口訣(くけつ)と言います。藤平健 先生という千葉の偉大な先生がまとめられた文献に載っています。

その漢方薬とは「真武湯(しんぶとう)」というものです。

藤平健先生がまとめた真武湯の口訣は
1. 歩いていてフラッとする、あるいはクラッとする
2. 雲の上を歩いているみたいで、なんとなく足もとが心もとない、あるいは地にしっかりと足がついていないような感じがする
3. 誰かと一緒に歩いていると、なんで私に寄りかかるのか、と言われたりすることがある
4. 真っすぐに歩いているつもりなのに横にそれそうになる
5. 真っすぐに歩こうとするのに横にそれる
6. 座っていたり、腰かけていて、ときにクラッとして地震かと思う
7. 目の前のものがサーっと横に走るように感じるめまい感がある
の7つです。このなかのどれか一つでも当てはまれば真武湯を処方してよいということになります。

一体いつ、こんな症状が現れるのでしょうか?
真武湯を用いるべき状態は、新陳代謝が落ちこんでしまい体のエネルギー切れになってしまっています。「傷寒論」という漢方の古典では「少陰病(しょういんびょう)」という非常に消耗した状態として表現されています。

傷寒論には上述した口訣に負けず劣らずのわかりやすい症状が書かれており、「少陰の病たる、脈微細ただ寐(いね)んと欲す」と書かれています。要するに「だるくて仕方なくてできることならずーっと寝ていたい」という状態です。

そんな状態に本来使用するのが真武湯ですから、新陳代謝も悪くて水の巡りも悪く、元気も十分に巡りません。自分ではしっかりしているつもりでも足もとがおぼつかずにふらふらしたり斜めに歩いてしまったり、座っているときにも体が安定せずゆらゆら揺れてしまうのです。

真武湯は非常に応用の効く薬なので、他にも有用な場面はたくさんあるのですが、藤平健先生の口訣はイメージしやすく真武湯を覚えたてのころにはとても役に立ちました。

漢方薬にはひとつひとつ、物語がありますね。


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療養中にも使えるコロナ対策漢方!

2021/1/30
新型コロナウイルス感染症は収束の方向に向かいつつありますが、入院対応できる医療機関に限りがあるためPCR陽性判定となり自宅やホテルで療養されている方々の管理に問題が生じています。

無症状でPCR陽性のかたは、自宅やホテルでただただ待つだけになってしまうため大いに不安の募るところではないでしょうか。このような状態で何かできることはないのでしょうか?

漢方の聖典とされる「傷寒論(しょうかんろん)」は、主に急性期感染症の診断と治療について書かれています。感染症はむかしから人命を脅かす最大の脅威でしたが、漢方は現在に至るまで感染症と向き合ってきた医学とも言えます。

以前の記事と重複してしまいますが、近年の国際的に流行した感染症と漢方薬について復習しておきたいと思います。

2002年から2004年にかけて流行したSARSコロナウイルスに対しては板藍根(ばんらんこん)玉屛風散(ぎょくへいふうさん)が活用されました。板藍根は保険適用外の漢方薬ですが、トローチ状のエキス剤がありのど飴感覚で使いやすい生薬です。健康食品となりますが当院でも取り扱い中です。玉屛風散は黄耆(おうぎ)、防風(ぼうふう)、白朮(びゃくじゅつ)の三種類の生薬から構成されるシンプルな漢方薬です。この組み合わせ、保険診療でつかうエキス製剤にありそうでない組み合わせなのですが、保険外の漢方として小太郎製薬会社さんが販売しています。

2012年から2013年にかけて流行したMERSコロナウイルスに対しては銀翹散(ぎんぎょうさん)麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)が有効でした。銀翹散も保険適用外の漢方薬で、ドラッグストアでも売っています。喉の焼けつくような痛みと乾燥のあるノド風邪の特効薬です。当院でもお取り扱いしております。麻杏甘石湯は気管支炎や気管支喘息の咳や痰を治す薬です。

そして新型コロナウイルスに対して、中国では双黄連口服液(そうおうれんこうふくえき)とそのバリエーションの漢方薬が活用されました。双黄連は金銀花、黄芩(おうごん)、連翹(れんぎょう)という三種類の生薬から構成されているシンプルな漢方薬です。

金銀花は漢方でいうところの風熱(ふうねつ)という性質の病邪に対して効果があります。カゼのことを漢字で「風邪(ふうじゃ)」と書きますね。私たちが現代の感覚で「カゼ」として捉えている病気を引き起こす原因が「風邪(ふうじゃ)」と考えられていたわけです。同様に、熱をもった症状を引き起こす原因が「熱邪(ねつじゃ)」と考えられていました。先日SNSでもご紹介したように、金銀花エキスが含まれているのど飴がホームセンターや薬局で市販されています。黄芩は熱邪や湿邪に対抗する力があり、連翹は炎症をしずめ、排膿を促す効果があります。

この双黄連のバリエーションと考えられる漢方薬(中医薬)の金花清感(きんかせいかん)顆粒連花清瘟(れんかせいおん)カプセルが活用されたのですが、この2つの漢方薬を別の角度から見ると麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)という漢方薬のバリエーションとも考えることができます。つまり「双黄連+麻杏甘石湯」にさらにオプションが加えられたものと言えます。
例えるならば、ハンバーグ定食とエビフライ定食を合わせたハンバーグ+エビフライ定食に、さらにお好みでカニクリームコロッケやトンカツが追加されたセットメニューのようなものです。

なんだかとても脂っこい話になってしまっていますが、もう1つ、麻杏甘石湯から派生した漢方薬で、新型コロナの治療に威力を発揮したものがあります。

清肺排毒湯(せいはいはいどくとう)というものです。こちらは日本の学会でも注目されており、インターネット上でも名前がすぐに挙がってくるのでご存知のかたも多いかもしれませんが、実に21種類もの生薬から構成されている漢方薬です。もはやミックスフライ定食を通り越して串揚げ食べ放題みたいなことになってしまっています。

清肺排毒湯を日本の漢方エキス剤で完全に再現することはできませんが、複数の漢方薬を組み合わせることで似たような構成をつくることはできます。さながら一流レストランの再現レシピみたいなものです。2通りの方法があって、1つは大青竜湯+小柴胡湯+五苓散+射干麻黄湯+橘皮枳実生姜湯というものです。けっこう大盛りです。

もう1つは麻杏甘石湯+胃苓湯+小柴胡湯加桔梗石膏というものです。こちらの方がシンプルですね。こじゃれたカフェのランチ定食風です。

個人的にはここに銀翹散や板藍根を追加してみたいです。板藍根も銀翹散も「のどの腫れ・痛み・熱感」に効果的ですし、コロナウイルスに対する実績があるので効果を期待できます。特に銀翹散には金銀花と連翹の2つが含まれているので、新型コロナにも一定の有効性があると考えられます。定食だけだと野菜不足なのでサラダを追加するイメージでしょうか。

無症状で自宅やホテル療養中にこれらすべての漢方薬を内服する必要は当然ありません。ですが何もせずただ時間が過ぎるのを待つというのはストレスが大きいものです。免疫力を高めたり、発症を抑えるという目的で漢方薬を少量ずつ内服してみるという方法も考えられます。もしもなんらかの症状や体調の変化があるのならば、漢方薬がお役に立てるかもしれません。

漢方治療は、病名という先入観をもつことなく患者さん一人一人の状態を細やかに診察して漢方薬や生薬を調整しなければなりません。今回ご紹介したようなセットメニューは処方決定の目安として活用できるのではないかと思います。

自宅療養漢方についてご相談される方はお気軽にお問い合わせください。


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