新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック

汗をかくと失われるのは水分だけではありません

~夏の「ミネラル不足」と漢方医学から考える体調管理~

夏になると、「こまめに水分補給をしましょう」という言葉をよく耳にします。

もちろん、水分補給は熱中症予防の基本です。しかし、汗をかくことで失われるのは水分だけではありません。

汗には、ナトリウムやカリウム、マグネシウムなどの電解質(ミネラル)が含まれています。大量に汗をかいた後に水だけを大量に飲み続けると、体液のバランスが崩れ、かえって体調不良につながることがあります。

近年の猛暑では、屋外で仕事をする方だけでなく、室内で生活している方でも知らないうちに汗をかき、多くの水分やミネラルを失っています。

☀️ミネラル不足になると、どんな症状が出るのでしょう?

発汗によってミネラルが不足すると、

足がつる
筋肉がけいれんする
疲れが取れない
めまいがする
頭がぼんやりする
動悸を感じる
食欲が落ちる

などの症状が現れることがあります。

特に高齢者は、喉の渇きを感じにくく、気付かないうちに脱水やミネラル不足が進んでいることも少なくありません。

また、利尿薬や降圧薬を服用されている方は、水分や電解質のバランスが崩れやすいため、より注意が必要です。

🥗ミネラルは毎日の食事から

汗で失われるミネラルは、通常の食事で十分補うことができます。

例えば、

味噌汁
納豆
豆腐
海藻類
小魚
野菜
果物

などは、ミネラルを豊富に含む食品です。

また、極端な減塩や偏ったダイエットは、夏場には体調を崩す原因になることもあります。

もちろん、高血圧や心臓病、腎臓病などで塩分制限が必要な方は、自己判断で塩分を増やすことは避け、主治医の指示に従ってください。

🌿漢方医学では「汗のかきすぎ」をどう考える?

漢方医学では、「汗」は単なる水分ではなく、「気(生命エネルギー)」とともに外へ出るものと考えます。

古典には「汗は心の液(汗為心液)」という言葉があり、汗をかき過ぎると体液だけでなく、気や血も消耗するとされています。

そのため、

夏になると極端に疲れる
少し動いただけで大量に汗をかく
夏の終わりにはぐったりしてしまう

という方は、単なる水分不足だけではなく、「気虚(ききょ)」という体質が背景にある場合があります。

💊夏場によく用いられる漢方薬

症状や体質によって処方は異なりますが、

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
疲れやすく、汗をかきやすい方の体力低下に。

清暑益気湯(せいしょえっきとう)
夏の暑さによる疲労、食欲低下、倦怠感などに。

生脈散(しょうみゃくさん)※構成生薬として
人参・麦門冬・五味子からなり、発汗による気陰両虚の治療として古くから知られています。この考え方は、現在使用されている関連処方にも受け継がれています。

五苓散(ごれいさん)
水分の偏りによる頭痛やめまい、むくみなどに。

漢方では、「汗を止める」のではなく、「汗をかいても疲れにくい体をつくる」という考え方を大切にします。

🌞夏を元気に乗り切るために

夏は、「暑さに耐える」のではなく、「暑さに適応できる体づくり」が重要です。

十分な睡眠、栄養バランスの良い食事、適切な水分・ミネラル補給、そして胃腸をいたわる生活は、夏バテ予防の基本となります。

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