新前橋すこやか内科・漢方内科クリニック|内科・漢方内科、外科、補完・代替医療(自由診療)

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感染が治ったあとも咳が出る

2022/10/12
寒さとともに乾燥の季節がやってきました。

秋~冬になると喘息などの呼吸器疾患が悪化しやすくなります。これは、冷たい空気や乾燥した空気が気道を刺激し、気管支の痙攣や狭窄が生じるため、咳が出たり呼吸がしにくくなるためです。

実はカゼやインフルエンザ、コロナなどのウイルス性呼吸器感染症が治ったあとにも気道が過敏な状態が続き、これと同じような状態になることが知られています。感染症は治ったはずなのに何カ月も咳が出て苦しくなる状態を「感染後咳嗽」などと言います。ひと昔前までは「気のせい」で片づけられていたのですが、最近になり疾患の概念として確立したようです。

感染後咳嗽(または遷延性咳嗽)は西洋医学が苦手とする症状の1つです。
西洋医学としては咳止め、去痰剤、気道拡張剤くらいしか治療方法がなく、いずれも対症療法に過ぎないためです。さらに付け足すと、西洋薬の多くが体を「渇く」方向へ導いてしまうため、薬の効果が切れると症状は余計に悪化してしまう場合があります。それでも回復力が十分にある人の場合には、症状を抑えて時間を稼ぐことで身体が自力で元の状態に戻してくれるのです。

一方、漢方では昔から結核などの長患いや病後の虚労・衰弱など、病気によって消耗してしまった状態から回復するための治療薬がさまざまあります。コロナ後遺症の治療にも漢方薬が活用されています。とはいえやはりお一人お一人の体質と病態を考慮したうえで薬を選ばなければなりません。

感染後咳嗽でもっとも処方数が多いとすれば麦門冬湯(ばくもんどうとう)ではないかと思います。
麦門冬湯には「漢方のネブライザー」という異名があります。つまり、麦門冬湯を服用することで(気道を含めて)身体に潤いをもたらすことで咳を止めてくれるのです。
麦門冬湯が効きやすいのは「口やのどの渇きがあり、冷たい空気や乾いた空気によって発作的に咳が出て、しかも咳が出始めるとしばらく続いて吐きそうになったり顔が真っ赤になったりする」ような咳です。基本的に乾いた咳であり、痰はほとんどありません。やや長文ですがイメージしやすいでしょうか?

こういう状態は感染後咳嗽に多いのですが、さらに麦門冬湯をうまく使うポイントは「胃腸が弱っているかどうか」を確認することにあります。「ふだんよりやや食欲がない」とかその程度でよいので、胃腸が弱っていることを確認することで麦門冬湯を効果的に使用することができます。コロナのような重い感染症であったり、結核のような長患いの後には胃腸が弱っていることが多くあります。胃腸が弱っていると食事をしてそこからエネルギーを作り出すことがうまくできなくなるのと同時に、身体に潤いをもたらす津液(しんえき)の生産も衰えてしまいます。

そうすると、肺に潤いが供給されなくなるため熱がこもり、その反映として喉や口の乾燥感という症状が現れます。肺は呼吸によって大気を吸い込みますが、同じように口から肺へと気が流れ込みます。しかし、肺に熱がこもっていると肺に降りてきた気が押し返されて逆流します。こうして乾いた咳やしゃっくりなどの症状が現れます。

この状態を治すのが麦門冬湯です。
面白いことに麦門冬湯という漢方薬には咳止めとしての生薬は1種類しか含まれていないのに、胃腸を丈夫にするための生薬は4種類も含まれています。こんなところからも、漢方と西洋医学とでは病気や症状をどう捉えてどのように治そうかという姿勢のちがいがわかりますね。


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人工甘味料には発がんリスクが!

2022/9/28
医師向けネットニュースのメールマガジンで「人工甘味料が発がんリスクに」という主旨のメールがありました。

今から10年ほど前に私が周囲の人々に対してこの話をし始めたとき、医療関係者(特に医師)はあまり芳しいリアクションはありませんでしたが一般のかたには驚きとともに好意的に受け入れられたことを思い出します。

人工甘味料が発がんリスクを高めるという話は欧米の科学ジャーナリストなどはかつてから指摘していましたが、このたびフランス国立保健医学研究所の研究で裏付けられたようです。

今回の研究は10万人強のフランス人(成人)の食生活を長期間調査し、人工甘味料の摂取量が多い人では人工甘味料を摂取していない人と比べて、がんのリスクが13%高くなることが示されました。

この研究とは別に、人工甘味料を使用しているゼロカロリー飲料などを多く摂取している人のほうが実は肥満になりやすいことなども指摘されています。アスパルテームやアセスルファムカリウムは依存性も指摘されており、人工甘味料の有害性については基礎研究でも指摘されているため、業界団体がどのような言い訳をしようとも説得力は失われたと言えるでしょう。

20世紀以降、これまでにない頻度でガンが増えました。米国の議会も国を挙げて調査しましたが、19世紀以前と20世紀以降とで何が変わったかといえば世界規模の食品産業による加工食品や化石燃料由来の肥料と農薬を大量に使用する農業の拡大でしょう。あまりにも急激なスピードで世の中が変化しているのです。

この100年くらいの間で、人類はそれまでの2万年間には経験したこともないような特殊な環境や刺激に晒されています。それらすべてが疾病の発生に関与していると考えることがもっとも素直な姿勢でしょう。

しかし、逆に言えば特定の原因を見つけ出すことが困難になりつつあるともいえます。
私たちの生活を便利にしてくれている電化製品などから発せられる電磁波は明らかに人体に悪影響を与えており、さまざまな疾患との関連が明らかではありますが、私たちが生きている空間のほとんどがさまざまな電磁波が入り乱れている空間のため公衆衛生的な疫学調査に限界が生じてしまいます。

農薬などもまたしかりで、日本のように世界でも比にならないほど大量の農薬、殺虫剤、除草剤などを使用している国では日々食べているものの大半が汚染されてしまっています。

こういった、環境中の悪影響が幾重にも重複してしまっているのが現代の社会であるため、増え続けるがん、免疫疾患、アレルギー疾患、精神疾患などのすべての疾患と、これらの変化すべてがそれぞれ一定程度相関していることが直感的にはわかります。

さて、そういうわけで人間がいままで出会ったことのない化合物や加工食品、電磁波などの要因が現代では溢れすぎているため、人間の心身の適合能力を超えてしまっています。そして疾病が増えているのです。

この点でわたしたちは自然に回帰することを考えなければならないのです。
そしてそれと同時に、商業ベースで進められているような健康食品や新しい治療方法に安易に飛びつかないことが重要です。


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【コロナ】慢性的な炎症には抗酸化治療がイイかも⁉【疲労症候群】

2022/9/11
今回は当院での日々の経験をもとにした直感的な内容です。
明確な医学的エビデンス(裏付け)のある内容ではありませんので、ご注意してお読みください。

当院では自費診療としてグルタチオンやα-リポ酸といったいわゆる抗酸化物質の点滴治療をおこなっています。
グルタチオンやα-リポ酸は保険診療としては極めて電停的な疾患にしか使用することができませんが、国内外の医学研究では多種多様な疾患の改善が期待できる成果が報告されています。

グルタチオン、α-リポ酸点滴をご提供し始めて最初に驚いたのは「点滴した翌日から体が軽くなって昔のように動けた」という感想を何人かのかたからいただいたことです。
疲れといえばにんにく点滴(ビタミンB群)が好まれますが、グルタチオンやαリポ酸のような抗酸化物質のほうが体に合うタイプのかたがいらっしゃるようです。

抗酸化物質治療は、その作用から考えても慢性的な炎症状態に対して有効性が高いと思われます。
慢性炎症というのは、家の中でボヤがずっとくすぶっているような状態です。なんとなくイメージできますか?
では、慢性的な炎症状態とは具体的にどのような疾患でしょうか?

最近の話題で言えば、新型コロナウイルス後遺症が挙げられます。
漢方診療の視点から診ていると、新型コロナウイルス感染症そのものが慢性炎症の性格を持っており、小柴胡湯という漢方薬を軸に治療が組み立てられます。そして後遺症対策として補中益気湯や人参養栄湯などの漢方薬がよく使用されますが、補中益気湯は小柴胡湯から派生した漢方薬であり、慢性的な炎症対策の漢方薬です。
というわけでコロナ後遺症は慢性炎症の性格を持っています。当院の経験では、コロナ後遺症のかたで抗酸化治療をされた方の一部には疲労感や倦怠感、嗅覚障害・味覚障害などの症状が軽減されたかたがいらっしゃいます。
今後、海外を含めて新型コロナウイルス感染症およびコロナ後遺症に対する抗酸化治療の有効性を研究した報告が多数上がってくることが期待されます。
尚、新型コロナ感染症および後遺症に対する不死化歯髄幹細胞培養上清療法の有効性を報告する医学論文が次々と報告されており、現在内容を確認中です。

他の慢性炎症の例としては、慢性疲労症候群があります。
慢性疲労症候群と診断される方の一部はウイルス感染が影響していると言われていますので、抗酸化治療には期待ができるかもしれません。

糖尿病にも慢性炎症という側面があると指摘されています。
事実、グルタチオンやαリポ酸の医学研究では、糖尿病の指標の改善や糖尿病性神経障害の症状改善が報告されています。

自己炎症性疾患と分類される疾患群もあります。
日本では「家族性地中海熱」という疾患が有名かもしれません。家族性地中海熱の治療はコルヒチンという抗炎症物質しかありませんので、抗酸化治療は有効かもしれません。

こうしてみていくとグルタチオンとαリポ酸を中心とした抗酸化物質はさまざまな疾患に有効である可能性が見えてきます。
慢性炎症状態の一つの指標としては、休んでも休んでも回復しない疲労感や倦怠感がわかりやすい症状です。
是非お試ししてみてはいかがでしょうか?


パン食をやめると中性脂肪が下がる

2022/8/21
「こんなに簡単に治せる『生活習慣病』」シリーズ第4弾です。

生活習慣病はその名のとおり生活習慣がその発症や治療経過に大きな影響を与えます。
このシリーズでは西洋医学的な標準的治療ではない方法により、大きな治療効果を挙げることに成功した事例についてご紹介していきたいと思います。

今回ご紹介するかたは中性脂肪に悩む50歳以上の女性です。

もともと防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は内服されていましたが
「年末年始の不摂生で中性脂肪が400を超えた!」
とのことでご心配になり来院されました。
以前から高めではあったものの、今回一気に上昇したとのことでした。なお、血糖値の水準であるHbA1cは6%台後半で推移しておりました。

(注)2型糖尿病の診断:①空腹時血糖値または随時血糖値が基準値を超えている、②HbA1cが6.4%以上 この①②をともに満たすと2型糖尿病と診断されます。

詳しくお話をうかがってみますと
「パンが大好きで毎日のように食べる。ことによっては高級生食パンを2日で1斤食べてしまう」
とのことでした。さすがに食べすぎのようです。

最近、本当にパン屋さんが増えて、あっちにもこっちにもおしゃれなお店ができています。高級生食パンも一世風靡しましたが、今は同じような業態のお店をあちらこちらで見かけるようになりました。パン屋業界の競争は恐ろしく厳しいのではないだろうか…と余計な心配をしてしまいます。

さて、中性脂肪が高値のかたは単純炭水化物を摂取しすぎている可能性をまず第一に考えます。
今回ご紹介したかたの場合にはパンでしたので、まずはパンを食べるのを控えていただきました。

ご本人様も「中性脂肪400」という数字にだいぶ不安になっておりましたので、積極的にご協力いただくことができました。

この他にも野菜の摂取量を増やすことや適度の運動習慣を身につけることも無理のない範囲でお願いしました。

漢方薬としては以前から使用している防風通聖散を継続し、その他の症状に合わせて麦門冬湯(ばくもんどうとう)や六味丸(ろくみがん)を適宜使用しました。

結果としては2か月後の血液検査で中性脂肪は167mg/dlまで低下しました。基準値まであと一歩です。

その後、やや気が緩んでしまったとのことでさらに6ヵ月後の中性脂肪は223mg/dlと上昇してしまいましたが、努力の甲斐が別のところに現れてHbA1cが6.1%になりました。糖尿病治療薬は使用しておりませんが、パン食を減らすことで血糖値の改善にもつながりました。

パンの何がダメかというと、まずは精白小麦粉を使っている点です。
単純炭水化物と言われる状態であり、糖の吸収が早く、血糖値も上昇しやすい。そして余分な血糖が中性脂肪として保管されてしまいます。
しかも現代の小麦は品種改良の結果、グルテンが本来の小麦よりも大量に含有される品種となっているようです。これではデメリットの方が大きくなってしまいます。

惣菜パンや菓子パンではチーズや油、糖分を必要以上に使用しているパンが多いことも問題です。
バターの含有量も非常に多い場合があり、さらに油で揚がっているパンもありますので、健康にとってはデメリットが大きすぎます。
バターを使用していればまだ良心的で、マーガリンや高度に加工された植物油などを使用している場合もあり、原材料を確かめなければ恐ろしくて食べることができません。

パンを食べるときには基本的にライ麦100%のパンまたは全粒粉100%のパンを食べるとよいと思います。ドイツなどEU圏ではごく普通に流通しており、近所のちょっと高級なスーパーでも販売されています。しかしそれなりに香りと味のクセがあるので好みは大いに分かれるところです。

そういったパンが入手できない場合には、できる限り砂糖や油脂を使用しておらずナッツ類やドライフルーツを使用したドイツ系ハードパンを選びます。ハードパンの場合にはよく噛んで食べることになり、顎も鍛えられるし口腔での事前消化も十分におこなわれるため一石三鳥です。

嗜好品とはさまざまな工夫と気遣いをすることで細く長く付き合っていきたいものですね。

ちなみに群馬には知る人ぞ知るマックスゲルソン療法で愛用されることの多い無塩全粒粉パンを日常的に販売していらっしゃるパンの名店があります。
大変喜ばしい限りです。


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カロナールがない!でも・・・

2022/8/6
新型コロナ感染が拡大したこととワクチン接種時の発熱対策として、比較的安全な解熱鎮痛剤であるカロナール(アセトアミノフェン)の消費が進んでいます。

ついに出荷調整という事態に入り、全国的に新規の入荷が難しくなっています。
出荷調整になるということは、薬局や医療機関に対して、過去の納入実績に応じて一定数しか納品されないということです。つまり、需要が増えたからといってその分取り寄せることができないわけです。

ということは、感染症を発症したり、なんらかの疼痛性疾患になってカロナールが必要な人が新たに発生しても、その人たちが使用できるカロナール(アセトアミノフェン)は無いということです。

カロナールだけが解熱鎮痛剤ではないので、ロキソニン(ロキソプロフェン)やセレコックス(セレコキシブ)などのNSAIDsと呼ばれるグループの解熱鎮痛剤へと需要がシフトしつつあります。これでなんとかなればいいのですが、このまま感染の勢いが治まらないとNSAIDsも供給不足になってしまう可能性がある、というのが最近の状況です。

こんな状況の中で、コロナは風邪に罹った際の漢方薬の使用が増えているようです。
最近ではドラッグストアでも漢方薬を取り揃えているところも増えましたので、一般の方で漢方薬を買っているかたもいらっしゃるでしょうし、漢方の使用経験があまりない医師のかたからの処方も増えているのではないかと推測されます。

さて、ここで怖いのはコロナや風邪のような感染症の発症初期において、不適切な漢方薬を使ってしまうと体調を大きく崩してしまう危険性があるということです。

特に注意しなければならないのが麻黄湯(まおうとう)という漢方薬です。
この漢方薬はインフルエンザに使用されるイメージが広まっていましたが、きちんとした使い分けが必要な漢方薬です。

麻黄湯を使用するべき状況は①感染の初期(発症から1、2日ていど)であること、②発熱、悪寒、体のふるえ、筋肉痛や関節痛などの症状があること、そして③発汗していないこと、です。

発汗していないことがとにかく大切です。

漢方の理論では、感染症になった際に、発汗を促すことで病邪を体外へと追いやるという考え方をします。麻黄湯は、いわば戦闘状態になってすべて閉門してしまっている肌に対して、病邪に抵抗する力を鼓舞すると同時に、開門して体外へと追いださせるように作用する薬です。

みなさまは熱を出したときにカロナールやロキソニンを内服したら、熱が下がるとともに大量に発汗した、という経験はないでしょうか?
それと似ていますね。

発汗すると病邪を追いだせるならそれでいいじゃないか、と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、発汗しているときに麻黄湯を使ってしまうと、逆に発汗を止められなくなってしまうのです。発汗が止まらないと、体表面の気も漏れ出してしまいます。これではかえって病気と闘う力が無くなってしまいますし、人体の気そのものも失ってしまうことになるので危険というわけです。

麻黄湯は「解表剤(げひょうざい)」というグループの漢方薬です。
その名のとおり「(体)表を解(放)する」という作用を持っていますので、それを使うべきときというのは、表が閉じているときなわけで、その指標となるのが「発汗していないこと」なわけです。

また、麻黄湯は体力がある患者さんに使うべき薬です。体力がちゃんとある、またはきちんと高熱を出して体がガクガク震えるけれども食欲は意外と普段とおり、という患者さんに適している薬です。

麻黄湯を虚弱な方が利用してしまうと、発汗は止まらないわ、プソイドエフェドリンのせいで心臓はバクバクして苦しいわ、胃の調子は悪くなるわで、それはもう重篤な状態になりかねないのです。

コロナや風邪、インフルエンザなどに罹り、発症すぐの時点で発熱、悪寒、頭痛などの症状があるけれども汗は出ているという場合には桂枝湯(けいしとう)という漢方薬を選択すべきです。

しかし、これもまた桂枝湯は桂枝湯を使うべき人に使わなければなりません。
このように、漢方薬はウイルス性感染症に非常に有効な薬なのですが、きちんと見定めて選択しなければなりません。

解熱鎮痛剤が無いからと言って、むやみやたらに漢方薬を使用してしまうと取り返しのつかないことになってしまいかねません。どのような薬も、正しい使い方で使用する必要があります。


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