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漢方で不老不死をめざす!

2021/2/9
今から2000年近くも昔に書かれた「傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)」という漢方の聖典。
今でこそ2つに分かれて「傷寒論(しょうかんろん)」「金匱要略(きんきようりゃく)」として伝わっていますが、当時はおそらく重厚な一冊(あるいは一組)の最も高度な学術書として君臨していたことでしょう。

しかし、です。

今から2000年も前に、この傷寒雑病論の恩恵を受けることができた人はいったいどれほどいたことでしょうか?
今から2000年前の中国において、漢字を読むことができて、当時最高レベルの医学書を読み、理解することができた人がいったいどれほどいたのでしょうか?

よくよく考えてみると、そんな人はごくわずかだろうとわかるわけです。
生薬だってそう簡単になんでも揃うものではありませんからね。
つまり「傷寒雑病論」に書かれている当時最高峰の医学の恩恵にあずかることができた人がいたとすると、それは時の権力者、支配者であっただろうと容易に想像できるわけです。

それともう一点、「傷寒論」の中には戦場における運用を想起させる記述もありますので、支配者が戦争を起こしたさいには兵士にも当然適用されていたであろうと簡単に想像することができます。
支配者にとって戦争で戦ってくれる兵士というのは貴重な資源であったわけです。

「中国」と言うと現代の中華人民共和国みたいな大国をイメージしてしまいがちですが、古代の中国ではさまざまな民族・人種が戦争しては国を興し、そして衰亡していくことを繰り返していたのです。「国破れて山河在り」の世界ですね。

つまり歴代中国の王朝というものは、現代的な感覚でいう「中国」において時代とともに王朝がコロコロと変わっていったわけではなく

現代人が「中国」と呼んでいる地域をめぐって様々な民族や人種が侵略をして自分の国を作り、しばらくすると別の民族が侵略してきてまた新しい国ができて…ということが繰り返されていました。
「中国」というのは舞台の名前だったわけです。

そんな古代中国において、戦争で勝って自分の国を作り上げて統治することができた支配者は平時に何を考えるでしょうか…

それが「不老不死」なわけです。

戦争も終わり、権力を手に入れ、金銀財宝に囲まれて、食べたいものを食べて…
この世の春を謳歌しながら暮らす日々がいつまでも続き、歳をとって知能も力も美貌も衰えてしまうなんてまっぴらゴメン…

そう考えるのがヒトというものでしょう。

というわけで、漢方は「不老不死を目指した医療」という側面もあります。
当時の医者にとっては、なんとしても時の権力者のご期待に応えることで命の保障と裕福な生活をしたかったわけです。

そんな先人たちの涙ぐましい(?)努力のおかげで、現代のわれわれは漢方のアンチエイジング(抗老化)作用の恩恵を受けることができるのです。

アンチエイジング漢方の代表薬が「腎気丸(じんきがん)」と呼ばれるグループの漢方薬です。
腎(じん)」とはひとそれぞれ生まれ持ったバッテリーやエンジンのようなもの。
その「腎」が経年劣化してくるところを補い、パワーを維持するための漢方薬です。

「腎」が衰えてくると足腰が弱くなり、尿のトラブルが生じやすくなります。
足腰の衰えは「足下がおぼつかない」とか「平らなところを歩いていてつまづきやすくなった」などと気がつくようになります。
尿のトラブルは「夜何回もトイレで目がさめる」とか「トイレが近くなる」「ガマンできない」「切れがわるい」などとして気がつかれます。

ここで腰回りが冷えるようであれば「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」、冷えよりものどの渇きが目立つようであれば「六味丸(ろくみがん)」という漢方薬の適応と考えます。

腎気丸グループの漢方薬は老化にともなう症状全般に効果があるとされており、白内障であるとか加齢による耳鳴り、動脈硬化などにも処方される場合があります。

また、最近では加齢により徐々に心身が衰えていく過程の段階を健康と病気の中間的な状態(フレイル)として考えるようになり、フレイル対策の漢方として「人参養栄湯(にんじんようえいとう)」が注目されています。

フレイルとは漢方でいう「未病」そのものですので、2000年経ってようやく西洋医学が漢方に追いつき始めたというところでしょうか。

今回ご紹介したほかにも、漢方薬では老化にともなう諸症状に対して使用される薬がたくさんあります。これからの日本の医療は漢方なくしては成り立たなくなるでしょう。


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わたしにだけ地震が起きてる!まっすぐ歩けない!

2021/2/5
友人やご家族と一緒にいるとき、
ご自分だけ「地震が来ている!」と思ったものの実際には地震は起きていなかったことはありませんか?
あるいは誰かと一緒に歩いていたら「なんで寄りかかってくるの?」と言われたことはありませんか?

実はこれらはある漢方薬の「こういう症状の人につかいましょう」と言い伝えられている症状です。このようなノウハウ的な使い方のことを口訣(くけつ)と言います。藤平健 先生という千葉の偉大な先生がまとめられた文献に載っています。

その漢方薬とは「真武湯(しんぶとう)」というものです。

藤平健先生がまとめた真武湯の口訣は
1. 歩いていてフラッとする、あるいはクラッとする
2. 雲の上を歩いているみたいで、なんとなく足もとが心もとない、あるいは地にしっかりと足がついていないような感じがする
3. 誰かと一緒に歩いていると、なんで私に寄りかかるのか、と言われたりすることがある
4. 真っすぐに歩いているつもりなのに横にそれそうになる
5. 真っすぐに歩こうとするのに横にそれる
6. 座っていたり、腰かけていて、ときにクラッとして地震かと思う
7. 目の前のものがサーっと横に走るように感じるめまい感がある
の7つです。このなかのどれか一つでも当てはまれば真武湯を処方してよいということになります。

一体いつ、こんな症状が現れるのでしょうか?
真武湯を用いるべき状態は、新陳代謝が落ちこんでしまい体のエネルギー切れになってしまっています。「傷寒論」という漢方の古典では「少陰病(しょういんびょう)」という非常に消耗した状態として表現されています。

傷寒論には上述した口訣に負けず劣らずのわかりやすい症状が書かれており、「少陰の病たる、脈微細ただ寐(いね)んと欲す」と書かれています。要するに「だるくて仕方なくてできることならずーっと寝ていたい」という状態です。

そんな状態に本来使用するのが真武湯ですから、新陳代謝も悪くて水の巡りも悪く、元気も十分に巡りません。自分ではしっかりしているつもりでも足もとがおぼつかずにふらふらしたり斜めに歩いてしまったり、座っているときにも体が安定せずゆらゆら揺れてしまうのです。

真武湯は非常に応用の効く薬なので、他にも有用な場面はたくさんあるのですが、藤平健先生の口訣はイメージしやすく真武湯を覚えたてのころにはとても役に立ちました。

漢方薬にはひとつひとつ、物語がありますね。


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療養中にも使えるコロナ対策漢方!

2021/1/30
新型コロナウイルス感染症は収束の方向に向かいつつありますが、入院対応できる医療機関に限りがあるためPCR陽性判定となり自宅やホテルで療養されている方々の管理に問題が生じています。

無症状でPCR陽性のかたは、自宅やホテルでただただ待つだけになってしまうため大いに不安の募るところではないでしょうか。このような状態で何かできることはないのでしょうか?

漢方の聖典とされる「傷寒論(しょうかんろん)」は、主に急性期感染症の診断と治療について書かれています。感染症はむかしから人命を脅かす最大の脅威でしたが、漢方は現在に至るまで感染症と向き合ってきた医学とも言えます。

以前の記事と重複してしまいますが、近年の国際的に流行した感染症と漢方薬について復習しておきたいと思います。

2002年から2004年にかけて流行したSARSコロナウイルスに対しては板藍根(ばんらんこん)玉屛風散(ぎょくへいふうさん)が活用されました。板藍根は保険適用外の漢方薬ですが、トローチ状のエキス剤がありのど飴感覚で使いやすい生薬です。健康食品となりますが当院でも取り扱い中です。玉屛風散は黄耆(おうぎ)、防風(ぼうふう)、白朮(びゃくじゅつ)の三種類の生薬から構成されるシンプルな漢方薬です。この組み合わせ、保険診療でつかうエキス製剤にありそうでない組み合わせなのですが、保険外の漢方として小太郎製薬会社さんが販売しています。

2012年から2013年にかけて流行したMERSコロナウイルスに対しては銀翹散(ぎんぎょうさん)麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)が有効でした。銀翹散も保険適用外の漢方薬で、ドラッグストアでも売っています。喉の焼けつくような痛みと乾燥のあるノド風邪の特効薬です。当院でもお取り扱いしております。麻杏甘石湯は気管支炎や気管支喘息の咳や痰を治す薬です。

そして新型コロナウイルスに対して、中国では双黄連口服液(そうおうれんこうふくえき)とそのバリエーションの漢方薬が活用されました。双黄連は金銀花、黄芩(おうごん)、連翹(れんぎょう)という三種類の生薬から構成されているシンプルな漢方薬です。

金銀花は漢方でいうところの風熱(ふうねつ)という性質の病邪に対して効果があります。カゼのことを漢字で「風邪(ふうじゃ)」と書きますね。私たちが現代の感覚で「カゼ」として捉えている病気を引き起こす原因が「風邪(ふうじゃ)」と考えられていたわけです。同様に、熱をもった症状を引き起こす原因が「熱邪(ねつじゃ)」と考えられていました。先日SNSでもご紹介したように、金銀花エキスが含まれているのど飴がホームセンターや薬局で市販されています。黄芩は熱邪や湿邪に対抗する力があり、連翹は炎症をしずめ、排膿を促す効果があります。

この双黄連のバリエーションと考えられる漢方薬(中医薬)の金花清感(きんかせいかん)顆粒連花清瘟(れんかせいおん)カプセルが活用されたのですが、この2つの漢方薬を別の角度から見ると麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)という漢方薬のバリエーションとも考えることができます。つまり「双黄連+麻杏甘石湯」にさらにオプションが加えられたものと言えます。
例えるならば、ハンバーグ定食とエビフライ定食を合わせたハンバーグ+エビフライ定食に、さらにお好みでカニクリームコロッケやトンカツが追加されたセットメニューのようなものです。

なんだかとても脂っこい話になってしまっていますが、もう1つ、麻杏甘石湯から派生した漢方薬で、新型コロナの治療に威力を発揮したものがあります。

清肺排毒湯(せいはいはいどくとう)というものです。こちらは日本の学会でも注目されており、インターネット上でも名前がすぐに挙がってくるのでご存知のかたも多いかもしれませんが、実に21種類もの生薬から構成されている漢方薬です。もはやミックスフライ定食を通り越して串揚げ食べ放題みたいなことになってしまっています。

清肺排毒湯を日本の漢方エキス剤で完全に再現することはできませんが、複数の漢方薬を組み合わせることで似たような構成をつくることはできます。さながら一流レストランの再現レシピみたいなものです。2通りの方法があって、1つは大青竜湯+小柴胡湯+五苓散+射干麻黄湯+橘皮枳実生姜湯というものです。けっこう大盛りです。

もう1つは麻杏甘石湯+胃苓湯+小柴胡湯加桔梗石膏というものです。こちらの方がシンプルですね。こじゃれたカフェのランチ定食風です。

個人的にはここに銀翹散や板藍根を追加してみたいです。板藍根も銀翹散も「のどの腫れ・痛み・熱感」に効果的ですし、コロナウイルスに対する実績があるので効果を期待できます。特に銀翹散には金銀花と連翹の2つが含まれているので、新型コロナにも一定の有効性があると考えられます。定食だけだと野菜不足なのでサラダを追加するイメージでしょうか。

無症状で自宅やホテル療養中にこれらすべての漢方薬を内服する必要は当然ありません。ですが何もせずただ時間が過ぎるのを待つというのはストレスが大きいものです。免疫力を高めたり、発症を抑えるという目的で漢方薬を少量ずつ内服してみるという方法も考えられます。もしもなんらかの症状や体調の変化があるのならば、漢方薬がお役に立てるかもしれません。

漢方治療は、病名という先入観をもつことなく患者さん一人一人の状態を細やかに診察して漢方薬や生薬を調整しなければなりません。今回ご紹介したようなセットメニューは処方決定の目安として活用できるのではないかと思います。

自宅療養漢方についてご相談される方はお気軽にお問い合わせください。


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「眠くならない」のが花粉症治療の主流になってきました

2021/1/28
今年も花粉が飛びはじめるようになりました。
外出自粛ムードとはいえ、換気のために窓を開けることもあるため花粉症の症状があらわれ始めた方もいらっしゃるようです。

花粉症の薬といえば「眠くなる!」というのが当初の悩みのタネでした。
しかし、製薬メーカーさんの努力により「眠くなりにくい!」薬が開発されるようになり…
今では主要な薬は「眠くなりにくい」という点ではほぼ横並びとなっています。そのなかでも「クラリチン」「デザレックス」「ビラノア」といった、薬剤情報提供書に「自動車運転の注意記載がない」ものは頭ひとつ抜けている印象ではあります。眠気に関しても、花粉症に対する効果に関してもそれほど極端な差はなくなってきています。

かつて、眠くならない花粉症治療といえば漢方薬でした。
花粉症漢方として有名なものは「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」です。こちらはくしゃみ、鼻水が主症状の花粉症に用います。小青竜湯が合うのはもともと水っぽい体質の人です。
一方で目のかゆみが強いかたには「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」を使用します。目のまわりなどに熱がこもるタイプに合うお薬です。

小青竜湯も越婢加朮湯も「麻黄(まおう)」という生薬を含んでいます。解熱・利尿・発汗作用がある生薬なのですが、エフェドリンという成分が含まれています。エフェドリンが含まれているおかげで眠くならない花粉症治療薬となるのですが、使用を控えたほうがいい場合もあります。

心臓系の病気があるひと、不眠症のひと、胃がよわいひと、プロスポーツ選手などです。エフェドリンによって心疾患が悪化したり、交感神経のスイッチが入ってドキドキして眠れなかったり、胃の調子が悪くなったり、ドーピングでひっかかったりします。

小青竜湯も越婢加朮湯も漢方でいう実証(じつしょう)の人向けの薬です。要するに体力が十分にある人に向いている薬です。エフェドリンによってエンジンをかけるというか、馬力を引き出すような方向に作用するのでもともと虚弱な人には向いていない漢方薬なのです。

では虚弱なひとはどうするかというと、「苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)」という漢方薬を使用します。
これは「小青竜湯の裏処方」と言われる漢方薬で、水っぽい虚弱な体質で、小青竜湯を飲むと体調が悪くなる(なりそう)な人向きの薬です。

小青竜湯のエキス剤番号が19番で、苓甘姜味辛夏仁湯の番号は119番という具合に、製薬会社さんの遊び心が伺えます。

漢方治療で花粉症が治ってしまうこともあるかもしれませんが、花粉症は免疫システムの過敏症ともとらえることができます。過敏となった免疫システムを正常に戻すためには生活習慣(とくに食生活)の改善に取り組んでいただくことがとても重要です。


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ウサギのようなコロコロ便、便秘症、手や足のほてり、乾燥肌

2021/9/8
便秘は健康にとって重大な悪影響をもたらします。

「便秘」と一口に言っても、何日間も排便がないのも便秘ですし、毎日排便はあっても「スッキリしない」「出きっていない」感じがあるのも便秘です。 
大腸に便が長時間停滞していると、いわゆる悪玉菌の活動が優位になっていってしまいます。その結果、おなかが張るとかオナラがたくさん出るというような症状にとどまらず、動脈硬化や糖尿病、肩こりや腰痛など全身的なさまざまな症状の要因となるのです。
もちろん、お肌の状態と便通に関連があることは美容業界では以前から知られていることですよね。

便秘の解消は健康づくりの土台としてとても重要なことなのですが、あれこれ薬を使ってみても良くならなかった…という方も多いのではないでしょうか?
私も外科医ですので便秘に悩まれている患者さんとはたいへん多く接してきました。そして西洋薬をあれこれ使っても効果がなく改善できなかった経験がたくさんあります。
そんなときに漢方の便秘薬で劇的に便秘が改善する経験がなんどか続いたことから漢方薬に興味をもつようになりました。

便秘の原因は人それぞれですが、基本的には運動不足や食物繊維の不足などの生活習慣がとても重要です。
冷え症というのも、腸の動きが悪くなるので問題です。お年寄りの場合には全身的な筋肉のおとろえや運動不足、そして体の水分の減少のためますます便秘が悪化してしまいやすくなります。

便秘症の方で、ウサギやヤギやヒツジのような(奈良のシカのような?)コロコロした便が出る場合には便が大腸内に滞在している時間が長く、しかも腸に潤いがないために便が乾燥してしまっている可能性があります。

漢方的には「血虚(けっきょ)」の便秘と考えられるものです。
どちらかと言えばご高齢の方や女性に多い印象です。血虚が肉体的な消耗や不足のことですから当然と言えば当然かもしれません。見分けるポイントとしてわかりやすいのは「肌がカサカサである」というものです。

そんな血虚によるコロコロ便タイプの便秘症には「潤腸湯(じゅんちょうとう)」という漢方薬が本命の薬となります。

「腸に潤いを与える」というわかりやすいネーミングではないでしょうか? 

この主要な効果を発揮している生薬が「麻子仁(ましにん)」という麻のタネです。七味唐辛子なんかにも入っています。
実は「麻子仁丸(ましにんがん)」という便秘薬もあって、こちらも麻子仁を中心とした漢方薬なのですが、潤腸湯のほうがさらに乾燥や衰えが進んでいる人向きの漢方薬です。 
西洋薬にはこのような角度から便秘にアプローチするものがないため、西洋薬で改善しない便秘症のかたでも希望を捨ててはいけません。
また、便通が良くなることで、血糖値が安定したり体重が数kg減ったりというオマケの効果が得られることもあります。

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